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硝子細工に爪が立つ

硝子細工に爪が立つ

タイトルを麦野が投げてAVID4DIVAさんに本文を書いていただいた作品になります。
AVID4DIVAさん、本当に素敵な作品をありがとうございます。

性別不問二名
・・・
ショーちゃん：工場で働く。夢は画家になること。

アキ：ショーちゃんのアパートにしばしば顔を出す。

・・・

アキ：ショーちゃん、いる。いるでしょ。

ショー：開いてるよ。

アキ：お邪魔します。まだ寝てたの。

ショー：起きてたよ。

アキ：布団かぶったままじゃん。ねえ、ひどい寝癖だよ。

ショー：今こういう頭が流行ってるんだよ。

アキ：そーですか。ねえ、何時まで飲んでたの。部屋中酒臭いよ。

ショー：溶剤（ようざい）の匂いだよ。

アキ：それはシンナーの匂いじゃん。

ショー：今まで飲んでたの。

アキ：何時から飲んでたの。

ショー：昨日の昼。

アキ：ウソでしょ。もう四時だよ。午後の四時。

ショー：だから一日飲んでたの。

アキ：体に良くないよ。

ショー：いいわけねえだろあんなもの。

アキ：わかってるなら止せばいいのに。

ショー：でも心にはいいんだよ。

アキ：どうだかなあ。

ショー：色々スーッとするんだ。

アキ：最後には便所でゲエゲエやってるじゃない。

ショー：フクサヨーだよ。

アキ：そうですか。

ショー：そんで。今日は何しにきたの。

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