大きな古時計
長針のちょー(呼び名:ちょーさん)...しっかり者で面倒見がいい。日本生まれ。
   短針のストゥン(呼び名:スート)...内気で泣き虫。ドイツ生まれ。
   秒針のランチェッタ(呼び名:チェッタ)...強気で好奇心旺盛。イタリア生まれ。
   旦那様or奥様(ご主人様のご両親)...担当してくれる人に合わせる
     
     
   3人並んで椅子に座っている
  
   ちょー「今日で私たちが動かなくなって5日...。」
   
   スート「そしてご主人様がいなくなっちゃって5日...。えーん寂しいよぉ...」
   
   チェッタ「つい数日前までは元気だったのに急に倒れちゃったと思えば...。」
  
   ちょー「ご主人様の家族は奥様以外はみんな違うところに住んでいるからこのお屋敷にはもう私たちと奥様しかいないしね...。」
  
   3人沈黙
  
   ちょー「2人と出逢ったのも、ご主人様と出逢ったのも100年前のことか...。」
  
   チェッタ「スートは昔と変わらず泣き虫だなー。」
   
   スート「グスン...だって知らない言葉に知らない場所で怖かったんだもん...。」
   
   ちょー「まあ私たちは針だけの言語で話してるから共通だけど、人間の言葉はたくさんあるからね。」
   
   チェッタ「懐かしいなー。春だっけ?ワタシたちが作られたのって。」
   
   ちょー「うん。暖かい日だったよ...。」
     
     
   【過去回想】
   (舞台少し暗め)
  
   スート「え、こっち...?ここ...?わかり、ました...。」
  
   スート、椅子に座り、周りを見渡す。
  
   間
   
   スート「誰も来ない...。寂しいよぉ...。怖いよぉ...。しくしく」
   
   スート、うずくまって泣く
   
   間
   
   ちょー「ここですね。分かりました。ありがとうございます。」
   
   ちょー、泣いてるストゥンに気づく
   
   ちょー「ねぇ、君。大...丈夫?」
   
   スート「ひゃっ!あ、わ、ご、ごめんなさい!」
   
   ちょー「あー、驚かせちゃってごめんね?君はここの時計の子?」
   
   スート「グスン...うん。ボクはストゥン、短針のストゥン。ドイツ...?から来たんだあ
   、ストゥンって言いにくいからスートって呼んで欲しいな。」
  
   ちょー「スートだね。私はちょー、順番的に見てわかる通り私は長針だよ。私はここ、日本の生まれさ。今日からよろしくね、スート。」
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