夕焼けとバニラアイス
大学構内
郁斗が1人でスマホを見ながら歩いている。
郁斗「黒田どこいんだよ…全然既読つかねぇし。もしかして、ブッチするの忘れて講義室行ったか…?」
亜莉沙「い〜〜〜くん!!!」
郁斗「…!?(名前を呼ぶ声が聞こえてビックリして振り返る)」
亜莉沙、郁斗の目の前まで走ってくる。
亜莉沙「いーくん、みぃつけた!!」
郁斗「…お前うるさい」
亜莉沙「いーくん、へーいっ!(ハイタッチを求める)」
郁斗「いや、だからさ」
亜莉沙「へーいっ!」
郁斗「……」
亜莉沙「へーーーーいっ!」
郁斗「あぁもう分かった分かった。うるさいな。へーい(掌を合わせる)」
亜莉沙「ぎこちないなー!幼稚園からずっと私たちの挨拶これじゃん!」
郁斗「…お前、元気だな」
亜莉沙「元気だけが取り柄だからね!」
郁斗「確かに。風邪引いてるの見た事ない」
亜莉沙「そうでしょそうでしょー!丈夫だからね!バカは風邪引かないって言うし……って!あたしのことバカって言いたいの!?」
郁斗「…気づくの遅くね」
亜莉沙「サイアクぅ!!あたしか弱い女の子なんだから、もっと優しくしなきゃモテないよ?」
郁斗「お前女なの?」
亜莉沙「はぁ!?」
郁斗「てか、『丈夫』と『か弱い』って、言ってること真逆じゃん」
亜莉沙「(笑いながら)確かにー!」
郁斗「…またお前、髪染めた?」
亜莉沙「え、分かるぅ?」
郁斗「分かるわ。この前会った時、赤メッシュ入れてたじゃん。今金髪だし」
亜莉沙「さっすがぁ!やっぱ、ズッ友は違うわ!」
郁斗「ズッ友て、古っ……てか、お前バイトは」
亜莉沙「え、辞めた」
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