たったひとつの願い事
タイトル「たったひとつの願い事」     作者  愛と飛行機

登場人物 7名(最低3人で上演可)
 マミ  ・・・主人公。中学2年生。
 ミチカ ・・・テニスに青春をかけるマミのクラスメート。(★一人四役可)
 ヘロデア・・・魔法使いの老婆。(☆一人二役可。この場合、老爺可)
 メグリ ・・・成績優秀のマミのクラスメート。(★一人四役可)
 ナルキ ・・・将来アナウンサーを夢見るナルシスト少年。(☆一人二役可)
 モモハ ・・・マミと仲良しのラスメート。(★一人四役可)
 マキ  ・・・マミのクラスメート。特に仲がよいわけではなかった。
        交通事故で足をケガして入院中。(★一人四役可)

場面1  放課後、教室でマミがミチカに声をかける。

マミ  「ミチカ・・今日も部活?」
ミチカ 「そうよ。明日も、明後日も・・・休みの日も部活・・・」
マミ  「部活・・・楽しい?」
ミチカ 「もちろんよ・・・。もしかしてマミ・・・テニス部に入部したいの?」
マミ  「い、いや、そういう事じゃないんだけどね・・・。
     テニスはミチカの青春なんだね」
ミチカ 「うん。
     私ねぇ・・・今年は県大会で敗れて、全国大会にいけなかったの・・・。
     負けたときは悔しくて泣いたわ。
     だけど、いくら悔しくても、テニスをやめたりはしない。
     練習して、練習して、来年こそは全国大会に行って、
     あの(岡ひろみ)さんと勝負するのよ!!」
マミ  「ねぇ、ミチカ・・・もしもよ。
     もしも私に魔法が使えるとして、ミチカの夢をかなえられるとしたら・・・
     全国大会に行けるとしたら・・・どう?」
ミチカ 「あははははは、マミが魔法使い?
     あなた小学校の時から、時々、変わったこと言ってたよね。
     そんな冗談言って、私を励ましてくれるのかな?
     でも、もしそうだとしても、断るわ。
     だってテニスは私の青春なんだ。練習して練習して、いっぱいの汗と涙。
     試合は正々堂々と、スポーツマンシップでやらないと意味がないわ。
     魔法なんてあり得ないことだけど、
     ずるいまねして勝ちたいとは思わない。
     試合には勝ちたい。そして全国大会にも行きたい。
     でもずるをしたなら悔いが残る・・・。私は青春に傷をつけたくないの。
     あっ、ごめんね。なんか語っちゃって・・・」
マミ  「ううん、私が変なことを言ったのが悪いの。
     でも、ミチカはいいね。熱中できるものがあって・・・。
     私なんか特にとりえもないから・・・」
ミチカ 「そんなことないよ。
     マミ、昨日倒れていたお婆さんを助けたんでしょ。すごいよ。
     私だったらテニスで忙しくて、見て見ぬ振りしたかもしれない・・・。
     そういうところがマミのいいところだよ。ねっマミ。
     じゃ私、部活に行くから。またね」
マミ  「ありがとう。ミチカ!がんばってね。応援しているから!」
    
     立ち去るミチカ。

マミ  「そう、私は昨日お婆さんを助けた・・・。」

場面2  回想シーン。ヘロデアが倒れている。マミ、ヘロデアに駆け寄る。

マミ  「お婆さん大丈夫!・・・お婆さん!」

     ヘロデアにあれこれ世話をするマミ。ヘロデア、気分を取り戻し立ち上がる。

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