ナナイロ(露草)
「露草」
登場人物
・ツユクサ
・シラアイ
コンビニの入店音が流れる。
明転。
昼休み。コンビニのイートインスペース。
シャツを少し気崩した会社員らしき男性が座っている。ツユクサである。
ツユクサはぼんやりしながら、買ったお菓子を食べ始める。
そこに、エコバッグを持っていてコンビニでの買い物を終えた様子の、スーツ姿の女性が現れる。シラアイである。
シラアイ、ツユクサに気づき、少し驚く。しかし、ツユクサがあまりにも上の空なので通り過ぎようとする。
ツユクサ、シラアイに気づく。
ツユクサ「あ」
シラアイ、振り向く。
ツユクサ「シラアイさん?」
シラアイ「あぁ、先輩。どうも」
ツユクサ「良かったぁ合ってた」
シラアイ「はい?」
ツユクサ「いや、あれ。よくさぁ、知ってる人だと思って話しかけたら全然違った、みたいなことあるじゃん」
シラアイ「ありますね」
ツユクサ「だからそれだったら嫌だなぁと思ってて」
シラアイ「なるほど」
ツユクサ「ちゃんとシラアイさんだったから良かった」
シラアイ「ですね」
ツユクサ「(自分の隣見て)座る?」
シラアイ「え、いいんですか?」
ツユクサ「うん。あ、でも急いでたよね?」
シラアイ「え、いや、そんなことは」
ツユクサ「さっきも呼び止めなかったら通り過ぎてっちゃいそうだったし」
シラアイ「あぁ、すみません。先輩には気づいてたんですけど」
ツユクサ「あ、そうなの?」
シラアイ「はい」
ツユクサ「なんだ言ってよ~」
シラアイ「いや、なんかその……」
ツユクサ「うん」
シラアイ「いや、やっぱいいです」
ツユクサ「えぇ?そう……?」
シラアイ、荷物をスペースに置いてツユクサの隣に座る。
シラアイは荷物から、買ったであろうご飯を取り出す。
ツユクサ「お昼?」
シラアイ「はい。食べても大丈夫ですか?」
ツユクサ「もちろん。なんか、ごめんね邪魔して」
シラアイ「いえいえ、全然大丈夫です。もう今日は帰るところだったので」
ツユクサ「なおさらごめん」
シラアイ「だから大丈夫ですって」
シラアイはお昼ご飯を食べ始める。
ツユクサもその横でお菓子を食べ始めるが、その様子はまたも上の空。
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