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大切なもの

登場人物

ユール（ルシア）・女　主人公。
ホープ・男　　　中尉。分かりやすい。
アルキル・男　　大尉。常にニコニコしている。
ラット・男　　　准尉。無気力。
シャルン・女　　少尉。天然。
ぺぺ・女　　　少尉。自由。
ロス・女　　　少尉。眼鏡。
エドワー　　　
兵隊1、2、3　　※性別はどちらでも可

S１
　
ぺぺ、ホープ、アルキル、シャルン、ラット、ロスが出てくる

ぺぺ　ある国に、ある家族が住んでいました。その家族は貧しいながらも父、母、娘の3人で仲良く暮らしていました
ホープ　家族が住んでいた国は隣国と戦争中で国民から多額の金を毟り取っていました
アルキルその量は次第に増えていき、気づけばその家族では到底払えない額になっていました
シャルンこのままでは殺される。どうにかして金を増やさないと。父と母は三日三晩考え続けました
ラット　そこで、思いついてしまったのです。最も確実に多くの金を手に入れる事のできる、残酷な方法を
ロス　それは、『娘を売る事』でした。娘の両親はまだ6歳にもなっていない幼い我が子を国に売ってしまったのです

Ｓ２

さびれた牢屋の中。ボロボロの服を着たユールが俯いてベッドに座っている

ユール（音声）
　　あれから、どれくらいの時が経っただろう。私は両親に売られた後、奴隷になっていた。毎日気が済むまで暴力や暴言を吐かれるうちにいつしか私は暗く、口下手な性格になっていた

ユール、ゆっくりと立ち上がり数歩歩くと兵士達の叫び声と砲弾などの争いが起こっている音がする。ユールかすかに音のする方を向く

ユール　また…戦争…

すぐにベッドに戻る

ユール　…バカみたい…

足音が近づき、ホープ登場

ポープ　おい！！お前、大丈夫か！？
ユール　…誰
ポープ　俺はシンス共和国の中尉のホープという者だ

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