突然ですが呪ってもいいですか?
『突然ですが呪ってもいいですか?』

登場人物
真子(マコ):女子高校生
サキ:真子の友達
陰陽師アヤメ:謎の呪術師


舞台は学校の帰り道

真子:あつい―、最近暑すぎじゃない?(ペットボトルを飲みながら)
サキ:真子さー、3組の男子が上げた動画みた?
真子:みたみた。サキのお勧めってどこがよ。ただ馬鹿な男子が踊ってるだけじゃん!
サキ:気づかなかった?後にケイタ先輩がちょっとだけ写ってたんだよ!
真子:えっうそ!マジ!みるみる!!(ペットボトルを投げ捨てる)

アヤメ:いてっ(草むらから声がする)
真子:きゃっなに?
サキ:なにかいる!

アヤメ:た、助けて下さい・・・(草むらから出てくる)
真子・サキ:キャーっ!
真子:ごめんなさい人がいるってわからなくって!
アヤメ:そんなことより、食べ物
真子:は?
アヤメ:なにか食べ物を分けてくれませんか・・・
サキ:真子、逃げよ!関わらない方がいいよ
真子:でもペットボトル当てちゃったし
アヤメ:なんでもいいんです・・・
真子:このポテチの残りでもいいですか?
アヤメ:あ、ありがとうございます・・・(がつがつがつと勢いよく食べる)
サキ:もう行こう!
真子:うん

アヤメ:ちょっと待ってください!
真子:まだなにか?
アヤメ:助かりました。なにかお礼がしたいのですが?
真子:いえ、お礼なんか良いですよ。
アヤメ:なにかあげられるものは・・・
真子:いいですって
アヤメ:そうだ。突然ですが呪ってもいいですか?
真子:はい?呪い?
サキ:やっぱヤバい人だよ
アヤメ:怪しい者ではありません。わたくしこういう者です。(名刺を渡す)

真子:あなたの呪い代行します。 呪い屋 陰陽師アヤメ
サキ:呪い屋?
アヤメ:はい。立ち話もなんなので、あちらにお座りください。(椅子と机を指さす)
サキ:え、ここがお店だったの?
アヤメ:看板が倒れちゃってますね。よいしょ。(看板を起こすと呪い屋と書いてある)
    座って、座って
真子:は、はい・・・(しぶしぶ座る)

アヤメ:私、先祖代々、人を呪うことを商売としております。古くは平安時代から、朝廷に仕え
    朝敵を呪ったり、昭和、平成になっても、政治家からの依頼とか需要はあったのですが・・・
    最近はめっきり仕事の依頼が来なくって・・・食べ物も食べられず、行き倒れていたところを
    助けて頂いたしだいです。
サキ:平和な世の中になったってことだね。
真子:うん。
アヤメ:それで、お礼と言っては何ですが、どなたか恨みを持つ人をタダで呪って差し上げますが?
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