エキセントリック筋肉ボーイ
舞台は公園。季節は冬である。不安そうな顔で周囲を見渡しながら誰かを待ってる様子の
女1。そこへ女2がやって来る。
女2 「ごめん遅くなって」
女1 「うん・・。」
女2 「大丈夫?・・じゃないよね。その様子だと」
女1 「・・・」
女2 「一体何があったの?」
女1 「・・ちゃんと聞いてくれる?」
女2 「当たり前じゃない。ちゃんと聞くから話して」
女1 「うん・・あ、あのね、私呪われてるの」
女2 「えっ?」
女1 「呪われてるの私。最近ずっと変なことが起きてるの」
女2 「どういうこと?」
女1 「・・これ見てよ」
女1、写真を差し出す。スクリーンには女1の顔が歪んだ写真が写し出される」
女2 「ちょ、ちょっと何これ」
女1 「これだけじゃないの。最近寒気が止まらないの。夜ラップ音みたいなものが聞
こえるし、勝手に蛇口から水が出て来たりするし、胸大きくならないし」
女2 「最後のは呪い関係ないね」
女1 「とにかくおかしいの。変なのよ最近!」
女2 「お、落ち着いてよ。何かその、呪われちゃうような事したの?」
女1 「・・先週ね。地元の友達たちと肝試しにいったの。」
女2 「うん」
女1 「地元にね、古い神社があるの。その神社の本殿の奥に物凄い数のお札が張って
あるところがあってさ」
女2 「うわぁ、そんないかにもな所本当にあるんだ」
女1 「なんかみんな興奮しちゃってて、そのお札剥がして中に入ろうって盛り上がっ
ててさ」
女2 「えっ、嘘でしょ」
女1 「私怖くなっちゃって!」
女2 「そりゃそうだよ、私だって絶対嫌だよそんなことするの」
女1 「外で待ってるってそこから飛び出して!」
女2 「自信もって言える。あなたが正しい!」
女1 「勢いで賽銭を盗んじゃったの!」
女2 「ごめんあなた全然正しくない!」
女1 「私もビックリしたの!」
女2 「こっちの台詞だよ!」
女1 「私もそんなことするつもりはなかったの。こんな大それた事する人間じゃない
もん・・。これも・・呪いなのかな?」
女2 「呪いって都合いいね!」
女1 「それからね、ずっと怪奇現象みたいなのが起こるようになったの」
女2 「でしょうねぇ。ちなみに周りの友達は平気なの?中入っちゃったんでしょ?」
女1 「ううん、やっぱりヤバそうだからって入らなかったの」
女2 「周りの方がマトモかい!」
女1 「ねえお願い助けて!このままじゃ私・・呪い殺されちゃうよ・・」
女2 「自業自得では・・とりあえず一緒に盗んだお金持って謝りにいこう」
女1 「遣っちゃったの」
女2 「はい?」
女1 「遣っちゃったのホストに!」
女2 「馬鹿じゃないの!っていうかそんなに入ってたの?」
女1 「5千万」
女2 「凄いねーその神社!私も行こうかな!」
女1 「・・うっ、うぅぅ、頭が・・痛い、・・痛い痛い!」
女1、崩れ落ちる
女2 「ちょ、ちょっと、大丈夫!?しっかりしてよ!」
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