あの話のタイトルなんだっけ?
二人組。外で話をしている。状況は自由
1の台詞は会話の始まりでは無いので、この前から雑談していて欲しい。
1「なぁ、もう英文学の課題始めた?」
2「いや、まだ。いいんじゃね、まださ。」
1「そっかな…いやもう今のうちに使う本選んでおこうと思ってさ…」
2「ふーん、何やんの?」
1「オーウェルか、ゴールディング?」
2「蝿の王か」
1「それかベレット・ジョン?」
2「ミドルワンダーね。…短編とかどうよ。」
1「ウルフとかロビンとか?どうだろう、逆に短い方が手こずりそうな気もするけど……」
2「まぁな」
1、考え込む
1「…あれ」
2「なに?どした?」
1「ごめ、いま唐突に思い浮かんだん。……あれ……」
2「なによ」
1「いや、前に読んだ話があってさ…それなんてタイトルだったっけなって。」
2「あー、それ絶対出てこないやつ」
1「なんか扉が出てくんのよ。主人公がなんか魔法使いの屋敷で働いてるんだけど、そこには不思議な扉が沢山あって…んで…えっと……」
2「長編?」
1「んや、短編?短いやつ。6ページぐらいだったかな?」
2「じゃあかなり短いな。日本の人?それかイギリス?」
1「いや、たしか…なぜかドイツだったと思う。」
2「ドイツ文学取ってたっけ?」
1「いや中学か、小学生の時に読んだ本の話よ。」
2「あー、子供ん時か」
「なんだったかな…えーと……えーっと……」
2「ほら頑張れ頑張れ思い出せー」
1「あー…………………っだめだぁ!」
2「かははっ お、わるいもう俺(私)次のだ」
1「ん、そっか じゃーな」
2「おまえは?」
1「あー、次の次」
2「そっか ……図書館でも行ってみれば?」
「……そうだな、調べてみるわ」
2人はそこで別れる。1は2の助言通り、図書館へと訪れる。
次の日
1「おう」
2「おう どうよ?」
1「え、あーこの前のあれ?全然見つかんなかった」1は首を振る。
2「あー、そー、だめかー。」
1「うんー、ドイツの短編作家は限られてるからすぐ見つかると思ったんだけど、ほんとぜん、ぜんダメだったわ」
2「あらら……」
1「なぁ、今お前暇?」
2「ん? あ、もしかして」
1「山下書店行くから付き合ってくれよ」
2「えー、あー、んー……まぁ、いいよ。付き合ってやるよ」
1「たっすかるー!」
2「なんか俺も気になってきた」
2人は書店に向かう。色々な本を確認するが…お目当てのお話は、なかなか見つからないようだ。
2「……あー……レルケだっけ?」本をめくりながら、1に尋ねる。
1「レルケじゃなかったかも」
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