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地球調査三十一日目

地球調査三十一日目
　作:出囃子小林
　

田中　女
吉田　男

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ピロピロ、ピロ、ピロロロ･･････

ウィン、ウィーン･･････ピピッッ

田中「できた！！」

開幕

セミの鳴き声
雲ひとつない快晴の夏
壊れたUFOが地面に突き刺さっている
吉田、汗を拭きながら登場

陽炎が立ち込める
吉田、UFOをじっと見つめている

田中「やあ！！！」(UFOの裏から飛び出す)
吉田「うわっ！！！」
田中「うははは！びっくりした？」
吉田「するよ･･･。」
田中「あ、待って。えっと、こんばんは！」
吉田「今は昼だよ。」
田中「あれ、こんばんは、間違ってるだっけ。」
吉田「うん。」
田中「思い出した！アッサラーム・アライクム！」
吉田「それはアラビア語でこんにちは。」
田中「ああそうか、こんにちは、か。あいさつムズい。」
吉田「それより田中、暑くないの？」
田中「ない！吉田暑い？」
吉田「暑いに決まってるだろ。見てよこの汗。」
田中「キモ！」
吉田「おい。」
田中「これね、さっきニュヨークー行って買ってきたなり。」(コートを見せる)
吉田「ニューヨーク！？」
田中「Yes」
吉田「いいなー。俺海外行ったことない。」
田中「海外イズ何。」
吉田「えーっと、海の外の外国。日本じゃない国。」
田中「海の外！」
吉田「うん。」
田中「海ばっかね。この星。」
吉田「そ。」
田中「海って青いやつでしょ。この前見たちきゅぎ、青かった。」
吉田「地球儀ね。」
田中「そーともいうー。吉田、青好きね。」
吉田「俺が海を作ったんじゃないからなあ。」
田中「私なら作れるよ。」

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