『夜の話』
『夜の話』

康太……男。半袖。長袖を舞台袖に隠している。
優希……男。長袖。コートを着てる。
健二……男。半袖。長袖を舞台袖に隠している。
春香……女。半袖。長袖を舞台袖に隠している。

舞台上、全体的に少し薄暗い雰囲気。
地明かりのみ。とか。


春香、板付き。
春香、三角座りで空を見上げている。



※基本的に全てマイムで行う。道具などはなし。


春香「…………」

流れ星が流れる。(マイムで表現)

春香「お金持ちになれますように!! お金持ちになれますように!! ビル・ゲイツが遺書に私の名前を書きますように!!」

春香、また三角座りに戻り空を見上げている。
健二、やってくる。

健二「何見てんの、ほら(缶コーヒーを渡すマイム)」
春香「ありがとう……あ、私ブラック飲めないって言ったじゃん」
健二「そうだっけ? 俺のコーラと交換する?」
春香「する!」

二人、交換する(マイム)

健二「(プシュッと口で言い、一口飲んでから)で、何見てたの」
春香「流れ星! さっき流れてたから願い事してたの(プシュッと開けて可愛く飲むマイム)」
健二「へー、何願ってたの?」
春香「ビル・ゲイツが遺書に私の名前を書きますようにって」
健二「叶うといいな」
春香「ねー」
健二「流れ星か……」
春香「流星群って凄いよね、まだまだいっぱい流れるよ、きっと」

康太、いつの間にか端で見ている。
健二、望遠鏡を覗き込む(マイム)

健二「あ、今星綺麗に見えるよ、ほら」

春香、覗き込む(マイム)

春香「ホントだ、綺麗……」
健二「お前の方が綺麗だけどな……」
春香「え、何か言った?」
健二「な、何でもねーよ」
春香「えー、なんでもないの?」
健二「な……なんでもねーよ」
春香「星の方が綺麗?(イジワルな笑顔)」
健二「ちょ、聞こえんてんじゃねーか」
春香「ふふふっ」
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