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駆けよ明之助

〜キャスト〜

●獅楽左明之助〈男〉モチーフ：メロス本作の主人公。自らの“武士道”を重んじており、熱い性格をしている武士。さきに惚れている。鈴を付けた刀が特徴。どうやら普通の血筋ではないようで…？

●太宰治信〈男〉モチーフ：太宰治（走れメロスの作者）横浜を仕切る幕府の役人。とても優秀であり、現実主義者である。どうやら明之助の生き方に憤りを感じているようで…？

●ディオニース〈男〉モチーフ：暴君ディオニス日本で貿易を扱うイギリス商人。日本とイギリスの混血。今回の事件の首謀者で、どこか掴めない男。明之助の動向を興味深く思っている。

●さき〈女〉モチーフ：なし（しいて言うならば緋色の髪の少女）町の団子屋の看板娘だが少し顔の血色が悪い。父が急死して団子屋が経営危機である。明之助に想われているが断り続けている。どうやらそれには訳があって……？

●獅楽左緒梅〈女〉モチーフ：阿梅（真田幸村の娘）　明之助の妹。明之助に言われ、結婚式を早めて行う。兄想い。

●飯田兼平〈男〉モチーフ：なし　緒梅の婚約者。明之助の指名手配を知り、明之助を殺そうとする。

●宮本咲楽〈女〉モチーフ：盗賊　宮本武蔵の子孫。明之助を暗殺しようとする幕府の刺客。“女”である事に苦しめられている。生真面目な性格。

●手渦芹丸〈男〉モチーフ：セリヌンティウス　明之助の親友。イタズラっぽいひょうきん者。「常に」明之助より後ろを歩く。明之助へのツッコミ役で良き理解者。

●賦色須虎〈女〉モチーフ：フィロストラトス瓦版を配る売り子である。今回の事件に深く関わっており…？

●あつみ〈女〉モチーフ：田部シメ子の偽名（太宰治の恋人）団子屋で働いている。舞台俳優を目指す恋人のためにはたらく健気な少女。

≪開演≫

【プロローグ２人の彼】

舞台中央扉前にディオニースと太宰がいる。
他の役者は観客に背を向け立っている。
赤い照明が似合うかも？

太宰：「そんな計画を……正気ですか！？」

ディオ：「もちろン。たとえ上手くいかなくても構わなイ。…ただ、この国は退屈ダ！」

太宰：「なぜ彼なのですか…！別に彼でなくとも！」

ディオ：「従わないとすれば…もしも私が日本と取引をやめたらこの国は一貫の終わりですヨ？」

太宰：「くっ…。」

ディオ：「楽しみですねェ。彼がこの嘆き苦しんで作られた醜く荒んだ道をどう走るのカ！
It’s show time！」

※ラストのディオのセリフの間は照明を横振りにしたり八の字振りして舞台全体を照らし、 show time!でディオにフォーカスを当てる。
言い終わると同時に太鼓か三味線の音を差し込む。

暗転

さきと明之助以外掃ける。

【シーン１恋する英雄、邪知暴虐の友】

明転（電球の色のままでもいいし、ピンクな感じでも良いかも？）

上手側の壁にいるさきに向かって、明之助が壁ドン。明之助：「さき殿、拙者と恋仲になってはくれないだろうか。」

さき：「（笑顔で）お断りさせて頂きます！」

明之助、崩れ落ちる。

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