バッティングシアター
『バッティングシアター』 作:小林 瑛喜(こばやし ひでき)
【登場人物】
[劇団 北翼座(ほくよくざ)]
♂ 梶原 雅也(かじわらまさや) :劇団代表・演出
♂ 斎藤 信吾(さいとうしんご) :『八郎太郎(はちろうたろう)』役
♂ 橋下 陽平(はしもとようへい) :『南祖坊(なんそのぼう)』役
♀ 相澤 咲良(あいざわさくら) :『一ノ目潟(いちのめがた)の女神』『タツコ』役
♂ 大島 利道(おおしまとしみち) :『七座山(ななくらやま)の明神』役・大道具
♀ 野々村 恭佳(ののむらきょうか):『マタギ1』『白鼠(しろねずみ)1』『嫗(おうな)』役
♂ 北本 翼(きたもとつばさ) :『マタギ2』『白鼠2』『翁(おきな)』役・座つきの脚本家
[シアターColor5(カラーファイブ)]
♂ 青木 啓介(あおきけいすけ) :劇団代表・『レッド』
♂ 赤川 和也(あかがわかずや) :『ブルー』
♀ 河瀬 亜希(かわせあき) :『ゴールド』
♂ 小沢 弘樹(おざわひろき) :『グリーン』
♀ 進藤 麗香(しんどうれいか) :『ピンク』
♂ 日景 浩二(ひかげこうじ) :『悪の戦闘員』
♀ 小沢 亮子(おざわりょうこ) :『おねえさん』(司会進行)役
[劇場職員]
♀ 長谷川 誠子(はせがわ せいこ) :劇場(会館)の臨時職員
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【一場:本番前日】
秋田県内のとある劇場。
舞台上には、演劇の背景として使用するために山や森が描れたパネルが設置されている。
これは、明日に公演を控えた劇団『北翼座』の舞台装置である。
また、工具や脚立などの荷物も置かれており、仕込み作業の途中であることが伺える。
『北翼座』は数十年続く老舗の劇団である。
劇場職員である長谷川誠子に案内された青木啓介・日景浩二が現れる。
二人は自分たちの衣装が入ったボックスを抱えている。
それは『北翼座』の荷物とよく似ている。
青木・浩二は、同じように明日に公演を予定した『シアターColor5』のメンバーである。
長谷川 「こちらがホールになります」。
浩二 「けっこう広いですね。ありがとうございました、え〜っと…。」
長谷川 「(胸の名札を指して)長谷川です。」
浩二 「ありがとうございました、長谷川さん。」
青木 「(舞台上のパネルを指し)ああいうのって、寄せたりして大丈夫なんですか?」
長谷川 「私、事務なので舞台のことはよく分からないんですけど、たぶん、大丈夫です。」
青木 「良かった。」
長谷川 「舞台裏も案内しますね。」
青木 「お願いします。」
長谷川 「こちらです。」
浩二 「(『北翼座』の荷物を見つけ)邪魔だな…。」
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