あの紅茶が冷める前に
あの紅茶が冷める前に
【登場人物】
・劇作家(スピカ)……女性。シェイクスピアの生まれ変わりと称されている天才。
・記者(ジェイク)……男性。
・新人刑事(ジェンヌ)……女性。神の声が聞こえる。
・ベテラン刑事(マーベル)……男性。虫と対話できる。
・解剖医(ジャスパー/ジャック)……男性。
・店員
・声…女性
【あらすじ】
記者が劇作家へ次回作の取材をしている。劇作家曰く、次の劇のモチーフは実際に経験した事件だという。気になった記者は当時の様子を伺うと「この紅茶が冷める前には話は終わる」と言われ事件の内容を知ることになる。その事件の真相とは?
【その他】
・店員は性別不問、回想(劇作家の話中)の店員も同じ人
【本編】
幕が開く
:喫茶店
クラシカルなBGM
真ん中にテーブルが1つ、椅子が2脚ある
劇作家と記者が対面で座っている
記「本日もよろしくお願いします、スピカさん」
劇「よろしくね、ジェイクくん」
記「今回は次回作の取材をさせていただきます。記録用にレコーダーを使っても良いですか?」
劇「ああ、構わないよ」
記「では、早速。次回作のテーマについて教えてください」
劇「テーマか。詳しくは言えないけど今回はシリアスな感じかな。まあ、いつも通り筋書き通りにやってもらうだけだよ」
記「なるほど」
劇「私の書くシナリオはいつでも完璧だからね。今回も自信作だよ」
記「はい」
劇「だが、今回の劇のモチーフは本当にあった事件だからな」
記「本当にあった事件?」
劇「あぁ、私もその事件に関わっていてね」
記「えっ被害者とかですか?」
劇「いや、その事件の中では私は通行人Aみたいな存在だよ。後々関係者の人に話を聞いて完成させたんだ」
記「なるほど、興味深いですね」
劇「…知りたいかい?」
記「まあ…ですが、事件ですしここで話すのはちょっと」
劇「この喫茶店はあまり人が来ないから別に構わないよ。昔からこんな雰囲気だ」
記「ここは昔から御用達なんですか?」
劇「あぁ、ちょうどここで起きた事件だからね」
記「えっ」
店員、紅茶を持ってくる
店「お待たせしました、ダージリンティーとアッサムティーです」
店員、去る
記者、すかさず紅茶を飲む
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