エゴイスト
夕暮れの教室に、5人の高校生が集まっている。空気は重く、それぞれお互いの顔を見合っている。
遠くでチャイムの音。
痺れを切らしたナツキが、第一声をあげる。




ナツキ:んで、いつまでこうやってるの?




アキト:そりゃ裏切り者が出てくるまでじゃない?




ハルカ:いつ出てくるの?




トーマ:さあね。そんなの分かるわけないよ




ナレーター:夕暮れの教室の中。5人の男女がいる。彼らは明日の文化祭でとある芝居をする予定だ




アキト:それにしても、マジでビビったよな!俺らの台本に瓜二つって




トーマ:要所要所のセリフは多少違ったものの、オチまで完全に一緒だったもんな




ハルカ:似てるなんてもんじゃない、完全に盗作よね




ナツキ:つまりこの中に、私たちの台本を横流しした奴がいるってことだよね?




アキト:私たちのっていうか、カナが書いた台本だけどな




カナ:ねえ、私犯人とか探さなくてもいいよ!


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