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.PLAY 第1稿
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             はりとら版

             作 山上祐輝

登場人物
A
B


首輪をつけているAそれにはリードがついている。
もう片方を持っているB。

A「お許しください。」
B「ええい、ならぬならぬ!お前はあるじのいいつけを二度も破ったのだ。このまま捨ておくわけにはいかぬ。」
A「しかし、どうしてもおなかが減ってしまって。」
B「外出はあれほど禁止だといっておっただろう!それを破ってコンビニに行くとは許しがたい。これは罰を与えねばならない。お前の為なのだ。」
A「申し訳ありません。」
B「お前がこのあるじの深い愛を理解し、こうやって閉じ込めておきたい位にいとおしく思っておることがどうしてわからぬ。」
A「わかっております。」
B「ならどうしてコンビニで高カロリーなはあげんだっつを購入した!美しい姿を維持できなくなってしまうのがわからないのか!」
A「つい、どうしてもはあげんだっつの誘惑が。」
B「あるじの為に美しさを保つのはお前のすべきこと!お前がみにくくはあげんだっつの誘惑に負けることは許されぬ。」
A「はい。」
B「さて・・・このリード、どうしてくれようか。」
A「お許しください。あれだけは。」
B「(リードを使った一発芸を披露する)」
A「・・・。」
B「・・・。」
A「心が痛い!痛すぎます!」
B「さて、どんどんすべるぞ。どうする?どうする?あるじがどんどん痛い感じになるぞ。」
A「お許しください!それだけは!」
B「あるじの愛の重さを感じるのだー!」

A、手を叩く。

A「・・・はい。そこまで。」
B「あ、えと、何か気に入りませんでしたか?」
A「あのさ。」
B「はい。」
A「確かにヤンデレ監禁ごっこしてって頼んだけど、ちょっと違うくない?」
B「そ、そうですか。全力で演じてみた次第ではありますが。」
A「私の思ってるヤンデレって、そういうのじゃないの。ていうか、なんか言い回しが古風なの。」
B「時代劇が好きだからかもしれません。」
A「あれじゃ悪代官じゃない!もっとおしゃれなのがいいの!」
B「す、すみません。」
A「てか、最後のあれ、何?いまだに寒いんだけど。」
B「ちょっと悪乗りが過ぎた気がします。」
A「そうだよね。」
B「もう少し受けるかもとちょっと期待していました。」
A「それは無理ね。」
B「・・・。(悔しそう)」
A「・・・とにかく、あなたは私の召使なんだから、もっとちゃんと勉強してきて。」
B「お嬢様のご期待に沿えず、申し訳ありません。」
A「あのね、ヤンデレっていうのは、もっとこう、相手を愛しすぎて、愛しすぎて、もうどうしようもない!っていう想いがあふれ出しているの。」
B「愛しすぎて、ですか。」
A「その結果が、監禁したり、連絡先を消させたり、そういうどうしようもない愛情表現になっちゃうの。いいよね、そういうの。わかる?心が病んじゃう位にデレデレに愛してるの。それがヤンデレ。」
B「うーん。わかるような、わからないような。」
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