泡の海に沈むドライフラワー
泡の海に沈むドライフラワー 

伊 麻原令菜(あさはら れいな) 麻『運命』 新人の研修でこの部屋の担当になった。
呂 レッド ハナマス『悲しくそして美しい』 最近きた、障害:内臓がない
八 オレンジ ガーベラ(橙)『我慢強さ』 一番古株、障害:感情の欠如
仁 グレー ムスカリ『失意』 二番目に古株、障害:精神の不一致
保 ブルー アジサイ『冷淡』 三番目の古株、障害:眼球の欠損(眼帯)


j 研究者 声だけ 他キャラと同じでも可

場所 保管・クレーム対応棟28番 D-23ルーム(リビング)



�@ 1日目
  呂・八・仁・保がリビングに思い思いの恰好で過ごしている。
  チャイム(時報的なの)が鳴り、4人が入り口に向かうように一列に並ぶ。
  しばらくして、伊が入ってくる。

伊「え、えっと…ここ、D-23であってますか?」
八「はい。ここはD-23ルームです。いかがなさいましたか」
伊「ああ、ここなんだ…えっと、LSLの新人研修でこのルームの担当になりました、
  麻原です。これから1週間、よろしくお願いします」
仁「は?新人研修?」
保「そんなの、今までなかったはずだけど」
伊「え、ぁ、そうなんですか?私、ここに就職して3日目で…」
呂「え、そうなんだ!じゃあ5日目の私の方が先輩だ!…あ、はしゃいじゃって、
  すみません…」
伊「い、いえいえ!至らぬところがあるかと思いますが、よろしくお願いします!」

  頭を下げる伊に、八が近づく。

八「こちらこそよろしくお願いいたしします。私はD-23ルームに一番長くいる、
  オレンジと呼ばれている者です。よろしければ、どのようなタスクの指示を
  受けているか、教えてください」
伊「あ、はい、えっと…今日はみなさんとの顔合わせ、体調観察、食事の搬入…です」
仁「今まで全部ロボットがやってたじゃねーか、何で急に人間が来て世話することに
  なったんだよ」
保「そーそー。それに何にも知らない新人なんでしょ?…実験、とか」
呂「じ、実験だなんて、他のルームでもされてるのかもだし、わかんないじゃないですか!」
仁「そうだったとしても、今までのロボットの管理の方が確実に安全で手間もかからない
  から変える必要性ないだろ。あいつらがそんな無駄なことすると思うか?」
保「何も聞いてないの?こんな質問してきてくださーい、とか」
仁「おいどうなんだよ」
  詰め寄る仁・保。
呂「ちょ、ちょっと、怖がってます!怖がってますから!」
伊「あの、わ、わからないんで、ちょ、やめ、やめて」
八「落ち着いてください、グレー、ブルー。失礼、麻原担当。彼女らはあなたを警戒して
  いるのです。グレー、ブルー、レッド、自己紹介をしてください」
仁「…グレーだ」
保「……ブルーよ」
呂「はい!私、レッドって呼ばれています!ここに来てからまだ5日目なんだ、
  よろしくお願いしまーす!」
伊「よ、よろしくお願い、します」
八「次は体調観察でしたね。私のチェックをした後、グレー、ブルー、レッドの順に
  お願いします。観察は、どのような形式で行われるのでしょうか」
伊「あ、えっとえっと、た、体調観察、体調観察のページ…、こ、今回は、通常の検査
  なので、と、とうか、温度、こ、こうたい?検査を…」
仁「漢字もマトモに読めないのかよ」
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