幽閉教室
1. 生徒会室集合
照明 暗転
音響 ラジオで音楽が流れるような音が聞こえたのちに電波悪くなって聞こえなくなる…音(編集してね、音響さん!by堀尾)
照明 明転
中川以外板付き それぞれちょうどいい位置に立ったり机に腰掛けたりしている
山川 あれ?またこのラジオ壊れたのか…。
柊 見せてくださいよ、先輩?
山川 おう…。まぁ学校の機械類ってどれも古いからすぐ壊れちゃうよな。電波も全然受信しない。
柊 あとで修理しておきますよ
五十嵐 最後の日にまでラジオかよ、山川?
神崎 せっかく久しぶりに生徒会室に来たっていうのにさ…ラジオなんてどこで聞いても同じでしょ?
五十嵐 もうすぐ俺らも卒業だし、この学校来れなくなるんだから、この空気感満喫しておこうぜ。
山川 それもそうだな。
五十嵐 ほら山川、この旗だって、学校代表して大会に出た部活の応援でいつも持って行ってったろ、生徒会を代表して。
神崎 受験でたった数か月、ここに来てなかっただけでこんなふうに感じるとはね。
五十嵐 この学校をもうすぐ卒業する、もう二度とこの生徒会室には入れない。それが成長ってことなのかな
神崎 結構いいこというじゃん、五十嵐にしては。でも五十嵐って自信あること言った時にはいつも耳が少し動くのよね。
五十嵐 <耳を咄嗟に隠す>
神崎 冗談だって。
五十嵐 やめろよ、そんな冗談はさ。
山川 このいつもの神崎の五十嵐いじりも、もう見れなくなるんだよなそっか…。感慨深いよな…
山川神崎 <窓の外に目をやる>
五十嵐 いや、俺いじり別にいらないから!
音響 放送音「中川先生、電話です。職員室までお願いします」
高梨 中川先生ずっと3年の先輩方と一緒に活動されてたもんね。来れたらいいんだけど…
三島 中川先生、いつも忙しそうですもんね。
西 確かにそうですよね。
<少しの間>
高梨 中川先生さ、今日の3年生を送る会来てくれるって聞いてたけど…。ねぇ、西?職員室に先生の様子見にいってきてくれない?
西 分かりました。
<扉があかなくなっていることに気付く>
五十嵐 なぁどうした?西?
西 教室の扉があかないんですよ。
五十嵐 おいおいそんなの…
西 力づくでいけば開くんじゃないですか?ほら…うっ…
西 <倒れこむ>
高梨 西?どうしたの?
五十嵐 おい西!
柊 <西の脈をみる>
眠らされている、みたいだ。
五十嵐 なんだって…
山川 外との連絡は取れないのか?
神崎 もうやってる。けどダメ。携帯も圏外みたいだし
柊 Wi-Fiもだめだ、完全にダウンされてる。
五十嵐 おーい!<叫ぶ>
柊 ここから声なんて聞こえないですよ。
山川 どうしたら…
神崎 とりあえずここから出る方法を探そう。
高梨 そうしましょう!
雫井* クッハハハ。素晴らしい友情だね!
神崎 だっ誰?
雫井* ハハハ。いやぁ、本当に予定通りに君たちが動いてくれるから笑っちゃうよ。君たちきっといい役者になれるよ。とにかくこの生徒会室は、僕が乗っ取った。君たちは僕の管理下に置かれてるってわけさ。
山川 俺らをそんな風にして何が楽しいっていうんだよ。
雫井* 楽しい?まぁ楽しくないと言えばうそになるかな。ずっとこの瞬間を待ち続けていたんだから。まぁそういうわけで、そう簡単にここから出られるとは、思わないことだね。分かってるとは思うけど思うけど外にいる誰かに助けを呼ぶのはもちろん禁止だ。
今のところ、西さんは麻酔針で少し眠ってもらってるだけ。
柊 要求は何ですか?
神崎 柊っ!
柊 ここから出る方法を探らなきゃ。あいつの目的を果たさせれば僕たちの被害は少なくて済むはず。違う?
雫井* 要求、かぁ。なくもないけれど、世の中のすべての犯罪者が一方的で勝手な大義名分を持って動いてるって思わないことだね。
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