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NocturnalTravelers

作者：yukiya

登場人物
アオイ：男
シオン：男
カリン：女
柊　　：女(スカートを履いている)

舞台背景に窓が1つ(最初は黒布か何かで隠れている)

舞台の真ん中にベンチ(公園を想定)
ベンチに座るアオイ
アオイ大きい溜息
カリン、ベンチの裏から登場

カリン「相変わらずの大きな溜息ね。」
アオイ「俺が、溜息をすることによって、他の人が幸せになるんだよ。」
カリン「・・・。
　　　　あんたも、そういうことを言うのね。」
アオイ「シオンのがうつったのかもな。」
カリン「そのシオンは？」
アオイ「いつものだ。」
カリン「ナンパね。」
アオイ「だから、しばらく帰ってこないぞ。」
カリン「また、無駄なことをしてるのね。」
アオイ「自分の存在価値を確かめるんだとよ。」
カリン「傷つくだけだと思うけど。」
アオイ「いつものことだ。
　　　　それで、そっちの食事は終わったのか？」
カリン「ええ、滞りなく。」
アオイ「・・・食い逃げしたのか？」
カリン「あんた達みたいなことはしないわ。」
アオイ「俺は、そもそも飯なんか食わん。」
カリン「もっとも、私たちの持っているお金じゃ、食い逃げとさして変わらないけど。」
アオイ「貴賎だな。お金になった時点で、汚いも綺麗もねぇよ。」
カリン「そうね・・・。」
アオイ「それが嫌なら、真っ当に生きるんだな。」
カリン「出来たら、苦労しないわ。」
アオイ「お前なら、まだ戻れると思うけどな。」
カリン「今のままで戻るのは嫌かな。
　　　　色々と背負わなくてはいけないから。」
アオイ「自分勝手な奴だ。」
カリン「あんたに、言われたくないわ。」

下手からシオン入る

シオン「ただいまー。」
カリン「今日はやけに早いわね。
　　　　女の子が捕まらなかったのかしら。」
シオン「いや、ちょっと、面白い話を聞いたからね。」

暗転
ベンチ撤去
窓の覆いを外す
ベッドを設置
(部屋を想定[下手が玄関、上手が奥の部屋])

ベッドに眠る柊

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