朗読劇『僕らに太陽がなくても』
タイトル  僕らに太陽がなくても
作     うゐ春菜

あらすじ
 世界は、どこからどこまで、広がっているのだろう。僕らは、どこにいるのだろう。「まんなかかもしれなくて、はじっこかもしれない」。あのとき、少年だった彼が海へ行こうと思っていたあのとき、少女だった彼女はそう言った。ほとんどが二等星で結ばれた北斗七星の、三等星を探さなくても、僕らは北を見つけることができるかもしれない。それでも僕らは、三等星を探す。孤独な星たちを繋いで、物語を紡いでいくために。

メッセージ
 私たちが今日も見ている星の瞬きは、遥か過去のもので、今はもういない光を見ているのかもしれません。自分の目で見て確かめられないものを、信じたいと思う人の「想い」を、白い砂のように、あるいは海の水のようにすくって、集めてみてください。

シナリオ構成
 表向きは、七つの掌編オムニバスを基本とした、朗読劇のような脚本となっております。ひとつひとつを楽しむこともできますが、しかし、よく読めばすべて繋がっているような、不思議な物語です。

1. 三等星
2. ライオン流星群
3. 蠍の心臓
4. 月食
5. 願いの海にかける橋
6. 冥王星
7. 北斗七星


各スタッフさんへ

照明さんへ
 劇中、様々な夜が描かれています。今日と同じ夜は二度と来ません。わずかな違いでもいいので、一日一日に差をつけてください。

音響さんへ
 BGMについて脚本から指定はありません。基本「曲」ではなく、背景音に徹するようお願いします。音声のみでこの脚本を使用する場合は、リアル目のSEを適切に使って、リスナーさんが「人の動き」を想像するための手助けをしてください。

演出さんへ
 演出さんは、この珍しい構成の脚本をできるだけ深く考察をして、作品を作り込んでください。お客さんがどこまで受け取るか、ではなく、自分がどこまで描けたか、を大切にしてください。


キャスト

A:『1. 三等星』に登場する少年。『7. 北斗七星』に登場する少年。

B:『1. 三等星』に登場する少女。『7. 北斗七星』の登場する少女。

C:『2. ライオン流星群』に登場する彼女。『7. 北斗七星』に登場する少女だった彼女。

D:『2. ライオン流星群』に登場する男。『4. 月食』に登場する男。

E:『3. 蠍の心臓』に登場する私。

F:『3. 蠍の心臓』に登場する刑事。『4. 月食』に登場する刑事。

G:『4. 月食』に登場する幼馴染みの女。

H:『5. 願いの海にかける橋』に登場する私。

I:『5. 願いの海にかかる橋』に登場する兄。

J:『5. 願いの海にかかる橋』に登場する初恋の君。

K:『6. 冥王星』のナレーション。

L:『7. 北斗七星』に登場する少年だった彼。


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