永遠夜想
『永遠夜想』
【登場人物】2〜7名(男1女1不問0〜5)
男:吸血鬼。不遜な態度。黒マントなど。
女:アンドロイド。無表情。メイド服。
闇:吸血鬼の心の闇。登場してもよいし、録音音声のみでも可。
説者:ナレーター。プロローグにのみ登場(プロローグは無しでも可)
兵士:数名。プロローグにのみ登場(プロローグは無しでも可)
【上演時間】30分
【あらすじ】
人間を餌とする吸血鬼。人間を主人とするアンドロイド。
人間が滅び去った世界で出逢った二つの存在。
永遠を生きる者達は悠久の時の果てに何を見るのか。
「どんなに永くとも、
どんなに遠くとも、
また必ず夜が来る。
その夜を想えば、私は永遠も越えられる……」
【備考】
オムニバス公演をしたときに、全体を包む構造の作品でした。
途中3回、女が男に物語を読み聞かせます。
公演ではそこで別作品の公演を挟みました。
同じように別作品を挟んでもらってもいいし、
この作品単体の場合は数秒暗転を挟んだり省略してもらっても大丈夫です。
別作品を挟む場合、何の作品を挟むかも自由にしてもらって大丈夫です。
【本編】
<プロローグ>
(男を武装した兵士たちが取り囲む。説者入場、以下一人台詞)
「帝国暦六八二年十二月二十四日!
神聖十字軍は吸血鬼『夜帝(やみよのみかど)』に対し、最終最大の決戦を挑んだ!」
(男と兵士たちとの戦闘)
「数千数万からなる兵の慟哭は、はるか千里離れた西の大陸にまで届き、
夜空は血と炎によって赤く染め上げられ、まるで夕暮れ時のようであった!
戦いは七日七晩にわたって繰り広げられ、
そして! 帝国暦六八三年一月一日未明!」
(男が兵士に斬られる)
「ついに聖戦は『夜帝』の死によって、終止符を打たれる。
数百年の間、国を支配しつづけてきた恐怖がついに終わりを迎えたのだ。
民衆は歓喜の声を上げ、
『夜帝』によって犠牲となった人々の墓に、勝利を報告し、花を手向けた」
(花瓶へ花を挿す)
「今まさに人類は星の支配者となり、進歩と発展の道を歩み始めたのだ!」
「ただし」
「『夜帝』の死体はいまだ発見されていない……」
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