ソーシャルディスタンス台本 檻の中の私たち
檻の中の私たち（仮）
作・新堀浩司
人物
真壁玲奈（マカベレイナ）
イチコ
フタバ
ミユキ
ヨル
奥村八重子（オクムラヤエコ）
第１場
幕が開く。舞台上には５つの囲い（エリア）があり、それぞれ役者が配置されている。 中央奥にも囲い（スポット）。
２つのエリアに照明が当たる。
八重子�A 「それじゃあ、お名前を教えていただけるかしら？」
ヨル 「人の名前を尋ねるのなら、ご自分から名乗るのが礼儀、ではありませんか？」
八重子�A 「それもそうね。私は奥村八重子です。あなたは？」
ヨル 「ヨルとお呼びください。先生」
照明チェンジ。別の２つのエリアにスポットが当たる。
八重子�B 「私は、奥村八重子です。あなたは？」
イチコ 「はい！イチコです！」
八重子�B 「元気がいいわね」
イチコ 「それが取りえですから」
八重子�B 「イチコさんのこと、教えて下さる？」
イチコ 「えー？私はねえ、歌が好き！それから、カッコイイ男の子も！」
照明チェンジ。別の２つのエリアにスポットが当たる。
フタバ 「名前はフタバ。他に話すことはないよ」
八重子�C 「随分とかたくなねえ」
フタバ 「他の奴らはどうか知らないけど、アタシはあんたを信用してない」
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