濃藍の夜さり
濃藍の夜さり
メイ 快活明朗。みんなの人気者。
ユリ 内気、メイしか友達がいない。
アキ “メイとアキ”のアキの方。劣等感こじらせ気味
ソウ 強くて頭のいい真面目な班長。
レイス寮長 皆に慕われる保護者的存在。目があまり見えていない。
1場
ぼんやりとした暗闇の中、スポットで照らされる一人
机の上で手紙を書いている
ユリ「外に行きたいんだ。いきたい?…逃げたい?行き先は決まってないけど。…でも、そんなことできるわけもな」
メイ「連れて行ってあげようか!」
舞台上すべてが照らされる
ユリ「うわ!!」
メイ「へへ、驚いた?」
メイ、クラッカー的な物をならす
ユリ「……」
メイ「ね、ねえ!怒らないでよお」
ユリ「怒ってない、それに…驚いてもない」
メイ「嘘だぁ」
ユリ「嘘じゃない。あのさ、メイ、いつも言ってるけど僕と話してたらみんなに嫌われるよ」
メイ「何言ってんのさ。ユリは面白いことばかり言うね。で、どこに行く?」
ユリ「はあ?」
メイ「だから!どこ行く?って」
ユリ「…君は本当にバカだね。ここからはどこにも行けないよ」
メイ「どうして?行きたいんじゃないの、ここじゃないところ」
ユリ「そりゃあ…行きたいけど。でもできない。」
メイ「どーして?」
ユリ「どうしてどうしてってそればっかり、僕たちは卒業するまでどこにも行けない。レイス寮長も言ってただろ。この施設の周りは海しかないって。」
メイ「はっはーん、君こそバカだね。そしてバカなだけじゃなく臆病者だ!」
ユリ「え」
メイ「さっき自分で言ったじゃない。この周りには海があるんだ。いこうよ!海の底!」
ユリ「は!?海の底なんていけるわけ」
アキ「メイ(同時に)」
アキが不機嫌そうに歩いてくる。
メイ「あ、アキだ!」
アキ、ユリの手紙を取り上げ破る
アキ「メイ、行くよ。あんな紙とペンしか友達のいないやつにかまう必要ない」
メイ「僕はユリと友達だけどね」
アキ「っ!いいから!行くぞ」
アキ、メイの手を引き早足で退場
ユリ、破り捨てられた手紙を拾い、つぶやく
ユリ「海の底かぁ」
ユリ退場
声だけ
メイ「あ!忘れ物した!」
アキ「嘘だろお、班長に呼ばれてるんだから早くしろよ」
メイ、小走りで戻ってくる。机の上に置きっぱなしのクラッカーを回収し、ふと机の上の
手紙に目を向ける
メイ「ねえアキ」
アキ「ん?」
メイ「どこかに行きたいんだ。いきたい?…逃げたい?行き先は決まってないけど。…でも、もしこの手紙の声が届いたならだれか」
アキ「どうした?ついに頭おかしくなったか?」
メイ「ひっどいなアキは。手紙だよ、てーがーみ」
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