親友におくるパヴァーヌ
親友におくるパヴァーヌ

林藤透子 三つ編みの高校三年生。人に合わせる性格。非常に優れた音楽センスを持つ。
ナミ   金髪が目立つ。少々自己中心的で自由。透子の親友。優れたピアニスト。
霜月亜里砂 二人と同じピアノスクールに通う勝ち気で厳しい少女。
霜月祐二 亜里砂の父でピアノスクールの先生。優しく穏やかな中肉中背の男性。

1場面
金髪の少女が走ってくる
ナミ「透子おそーい!」
透子「まってよナミ」
ナミ「早くしないと夕日が沈んじゃう!」
透子「ここからでも夕日は見れるでしょ?」
ナミ「だーめ!もっときれいに見える場所があるの」
透子「私もう走れないよ、あとどれくらい?」
ナミ「林をぬけたらすぐだから!」
透子「林って…」
ナミ「あと3キロ」
透子「きついってば!」

二人走ってはけていく
奥のはけ口から息を切らして走ってくる
ナミ「ついたよ透子~!」
透子「はあ…はぁ……あ…きれい…」
夕日が一段と強くなる
ナミ「でっしょ~?あたしのお気に入り」
透子「連れてきてくれてありがとうね……あと、コンクールお疲れ様」
ナミ「ありがと!あ~それにしても悔しいなまた霜月亜里砂に負けたよ」
透子「霜月さんすごいもんね…あ、そうだ」
無造作にごそごそとリュックをあさる、中からスケッチブックを取り出す
ナミ「なあにまた曲作ってるの?」
透子「うん、書かなきゃ…呼ばれてる」
ナミ「呼ばれてる?」
透子「うん、笑われるかもしれないけど…世界にあふれている音が、私を記憶に残してって言ってる気がするの、だからつくらなきゃ」
ナミ「笑わないよ、透子とはずっと一緒にいるけどそんな気がするもん、体からカラフルな音があふれ出してる。本当に透子は世界の音とつながってるのかもね」
透子「ナミ…はははナミらしい表現だね。私夢があるの」
ナミ「なに?」
透子「いつか私の作った曲で舞台に立ってほしくて」
ナミ「…透子…」
透子「うん?」
ナミ「透子ったら変なの~あはははははそんなのいつでもできるよぉ」
透子「っあ、アンタったらー!人が真剣に話してんのに!」

暗転
2場面
ナミ「そういやさ透子、部活決めた?」
透子「いや、実は…決めてない」
ナミ「おっそ」
透子「笑わないでよぉ、いやね、いろいろ考えたんだよ私も、吹奏楽とか興味あったし、ちょっとかっこいいなって先輩いたし…合唱も楽しそうだったなぁ」
ナミ「ふうん、じゃあそのどっちか?」
透子「いや…まだ迷ってて…というかこの二つ以外にも剣道と陸上も迷ってて…」
ナミ「そ。じゃあピアノしよ。あたしと一緒」
透子「ナミ話聞いてた?それに私ピアノなんて習ったこと無いよ」
ナミ「いーじゃんいーじゃん物は試しって言うじゃん」
透子「ええ…本当…話聞かないんだから…」
ナミ「だって、部活離れたら一緒に登下校できないよ?やだやだ追いていかないでー」
透子「わかった、わかったから、ナミの通ってる教室行ってみるから」
ナミ「本当!?あのね、霜月ピアノスクールだよ!今日レッスンあるから一緒に放課後行こ!」
透子「急だな」

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