Be my friend!
『Be my friend!』
登場人物
三崎理子(ミサキリコ)
真面目でまっすぐなOL。
実咲(ミサキ)
柑橘のようなさっぱり系女子。
川上優介(カワカミユウスケ)
けっこういいヤツ。
[照](エリア?ピンサス?)明転
理子が誰かと電話している。
理子 「いや、だから、鍵穴には鍵の先の部分が刺さってるんです。……え?だから、頭の部分が折れちゃって、回せないの!……そう、そうです、刺し込んで、回そうとしたら、ポキって。ものの見事に。で、開かないんです。……は?無理ですよ、明日の朝までどうしろって言うんですか、もう終電もないのに。ちょっと多めにお金払ってもいいですから、今すぐ来て………あっ。」
理子、携帯電話の画面を見つめる。
[照]暗転
[照]明転
シンプルなアパートの一室。物はそんなに多くないが、綺麗に片付いている感じでは
ない。
理子が座っている。
実咲(声)「紅茶、お砂糖入れる派?」
理子 「あ、そのままで大丈夫です。」
実咲(声)「はーい。」
実咲がカップを2つ持って入ってくる。(カップはペアデザインの方がいい)
実咲 「どうぞ。ごめんね、ちょっとしたお菓子もなくて。」
理子 「いえ、全然。ありがとうございます、助かりました。」
実咲 「こんな夜遅くに女の子を外に放っておけないから。」
理子 「あの、やっぱり近くのネカフェでも探します。」
実咲 「いいって。お金もかかっちゃうし。助け合い。」
理子 「でも、いくら部屋が隣同士って言っても、知らない人部屋に上げて、 不安じゃないですか?」
実咲 「私は気にしないよ。確かにちゃんとお話ししたのは初めてだけど、すれ違ったら挨拶してくれる感じのいい人だなってずっと思ってたし。」
理子 「そうですか?」
実咲 「それに、これを機にお隣さんと仲良くなれたら、今後も何だか安心じゃない。」
理子 「それは確かに。」
実咲 「でしょでしょ。あ、遠慮せずお茶そうぞ。冷めちゃうよ。」
理子 「あ、いただきます。」
理子、お茶を飲む。
実咲 「ところで、今更なんだけど、名前は?」
理子 「え?」
実咲 「いや、いつまでも『お隣さん』ってのもちょっと距離感じちゃうし。」
理子 「それもそうですね。」
実咲 「私は実咲です。」
理子 「え?ミサキさん?」
実咲 「うん。」
理子 「私も三崎です!」
実咲 「え?ほんとに?」
理子 「あ、でも、三崎は苗字なんですけどね。三崎理子っていいます。」
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