逢魔時の黒猫
~手纏の端無きが如し氷面鏡~
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永元幸雄(黒猫弐)
設定上、高校生以上の未成年。静と國郎の息子で、靖子の孫。
自分が生きている意味がわからない。
死を望み、黒猫の計らいで自らも黒猫となった。
便宜上、第二幕では、黒猫弐と表記。
幼少期、小学生、中学生、今、と年齢が変わるので、
声劇の場合、幼少期のみ靖子役の人が兼ねてもいいかもしれません。
永元 静
靖子の娘で、幸雄の母親。國郎は元夫。
心が弱く、自己を否定する言葉には過剰防衛気味。
永元靖子
幸雄の祖母で、靖子の母。
口が悪く、素直ではない。本人は無自覚。
辻本國郎
幸雄の父親で、静は元妻。
静の情緒不安定さに嫌気がさし、長年浮気相手との二重生活をしている。
声劇の場合は、黒猫役の人が兼ねてください。
黒猫
黒猫。『』の台詞は動物の姿での台詞。
特定の状況下で、人間の姿となり、人と会話することができる。
飄々としていてつかみ所がない。
少女
受験が嫌になってしょんぼりしているモブキャラ。
声劇の場合は靖子役の人が兼ねてください。
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【第一幕】
(過去の回想。幸雄幼少期)
静 「そんなに走らないの、危ないわよ」
幸雄 「ママー! お池が凍ってるよーー!!」
静 「そうねぇ」
幸雄 「ここでスケートできるかなあ!?」
静 「無理よここじゃあ。
……よくスケートなんて知ってるわね、テレビで見たの?」
幸雄 「うん! 氷の上をすーーってすべるの楽しそう!」
静 「そうね」
幸雄 「やってみたいなあ……」
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