お好み焼き大王
お好み焼き大王 ふるいけなつき
村山誠也 主人公、父親が経営するお好み焼き屋「大王」の2代目になるのが嫌で、東京へ逃げ出すが、帰ってくる。
村山智佳子 主人公の妹、大王の客を奪ったチェーンのお好み焼き屋「竹屋」の店主と婚約している。
大将 大王の店主、帰ってきた誠也に冷たく接するが、本当は戻ってきてくれてうれしい。
女将 大王の女将、誠也のことをよくわかっている。
太田悠 「竹屋」の店主。智佳子と婚約している。大将には目の敵にされている。
常連1(亮平) 飲んだくれだが、理性はある
常連2(夏樹) 飲んだくれでバカ
常連3(美香) 近隣の女子大生
神奈川のお好み焼き屋の女将 誠也が修行するお店の女将
学生1
学生2
店内。大将、カウンターで豚玉を焼いている。
常連2 「また、阪神が負けたか」
常連1 「言ってるだろ、あんたに猛虎魂がないから負けたんだ!」
常連2 「何を言うか!」
常連1 「それに比べて、我らがジャイアンツはすごいぞ、阪神に今3連勝中だからな」
常連2 「なんや、八百長プレーでマウンドを汚すジャイアンツが」
常連1 「何を言うか! まあいい、ところで夏樹さん」
常連2 「なんだね、亮平さん」
常連1 「あんた、今度ジャイアンツに負けたら、おごるって約束だよな」
常連2 「くっ覚えていやがったか」
常連1 「あったりまえよ、俺は記憶力はいいんだ」
常連2 「でも、酒の席の約束はなし、だろ?」
常連1 「あれー猛虎魂を持つ夏樹さんが、約束を破るなんて、阪神も落ちたねえ」
常連2 「なー、わあったよ、女将さーん!」
女将 「はーい」
常連2 「注文追加お願い」
女将 「はい、何にしましょう」
常連2 「おい、ビールでいいよな」
常連1 「ああ、プレミアムモルツで」
常連2 「ちっ高いやつ選びやがって。プレミアムモルツ2つと、あとタコわさび、それと、若鳥焼きお願い」
常連1 「夏樹さーん、お好み焼きは要らんのかえ?」
常連2 「はっ?もう、2枚も食っただろ!」
常連1 「いーから、いーから」
常連2 「イカ玉もお願いします」
女将 「はーい」
智佳子 「それでそれで、どうなったのその二人?」
常連3 「その二人は、結局彼氏の浮気が原因で別れたのよ」
智佳子 「ほんと、浮気する男とかマジないわ、そいつサークルから干されれば、いいのに」
常連3 「まあ、そのサークル、学内でも、悪いうわさが絶えないしね。きっとサークルの文化が浮気不倫OKなんでしょ、きっとその男も、何事もなかったように参加してるわよ」
智佳子 「なんか、そういうサークルってバカね、勉強すればいいのに」
女将 「智佳子ーそんなところで油売ってないで、3番卓のお皿片づけちゃって」
智佳子 「はーい、それじゃあね美香さん。また、面白い話聞かせてね」
常連3 「はいよー、ああそうだ智佳子ちゃん」
智佳子 「はい」
常連3 「いつもの追加でお願い」
智佳子 「はい、いつものですね」
大将 「亮平さんと夏樹さんにイカ玉」
女将 「はいよ、あんたもたまには、自分で持っていったら?」
大将 「お好み焼き職人は鉄板の前を離れられないんだよ」
女将 「まーた、始まった」
女将、常連たちにイカ玉を持っていく
女将 「お待ちどうさま、イカ玉ね」
常連1 「ひー、やっぱり大王のお好み焼きはいいねえ」
常連2 「ここは、この道30年の親父さんが焼いてくれるからいいんだよ。ここのを食えば、竹屋のお好み焼きなんて食えたもんじゃない」
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