勇者ノエルの華麗なる冒険(声劇版)
『勇者ノエルの華麗なる冒険』(オンライン声劇企画版)
推奨キャスト数:13名(兼役あり)─17名(兼役なし)
・ノエル:魔王から国を救うべく選ばれた勇者。武器は剣。
・アシュレイ(男):勇者と共に戦う魔道士。武器は杖。
・ジュリエット(女):勇者と共に戦う巫女。武器は魔道書。
・セレン(男):ジュリエットの魔道書。
・エレオノーラ(女):国家征服を企む魔王。武器は杖。
・ロバート(男):エレオノーラの側近。武器は剣。
・ジャック(男):エレオノーラの執事。武器は銃。
・バートランド(男):フォルトレア王国国王。武器は剣。
・側近:バートランドの側近。
・商人A─B:旅立ち街道付近で商業を営む人々。
・青年(男):旅立ち街道の付近に住む青年。
・したっぱ(女):魔王軍のしたっぱ。青年の恋人に化けている。
・兵士A─B:無限平原や災いの森に現れる、魔王軍の兵士。
・呪術師:災いの森を守る呪術師。魔王軍に仕える。武器は魔道書。
・ナレーター:ナレーター。
◯フォルトレア城・謁見の間
絢爛豪華な装飾が施された、謁見の間。中央に王座が置かれている。
王座にバートランドが座り、その横に側近が控えている。
ナレーター01「むかしむかしあるところに、フォルトレア王国という大きな国がありました。平和で豊かなフォルトレアでは、人々が幸せに暮らしていました。
ですがある日、その幸せを脅かす魔王が現れたのです。国を乗っ取ろうと企んだ魔王は、フォルトレアの大事な宝『王者の真珠』を奪ってしまいました。
嘆き悲しんだフォルトレアの王様は、魔王を倒して『王者の真珠』を取り戻せる、勇者を探していました──」
アシュレイ、入場。
アシュレイ01「バートランド国王陛下、この度はお会いできて光栄です。アシュレイと申します。」
バートランド01「まあ、そう堅苦しゅうせんでもよい。ここに招いたのは余であるからな。」
アシュレイ02「寛大なお言葉に感謝いたします、陛下。ですが、本日はどういったご用件で僕をここに?」
バートランド02「知っての通り、フォルトレアは国家滅亡の危機に瀕しておる。」
アシュレイ03「魔王エレオノーラ…それほどまでに強大な相手なのですね。」
バートランド03「うむ。あやつ自身の実力も確かなものじゃが、それ以上に恐ろしいのはあやつが持ち出した…『王者の真珠』じゃ。悪しき心を持つものには、決してあれを使われてはならぬ。」
アシュレイ04「おっしゃる通りです。」
バートランド04「そこでじゃ!国内随一の魔道士であるそなたに、折り入って頼みがある。」
アシュレイ05「はい、なんでしょう?」
バートランド05「フォルトレアのため、ひいては世界のため…魔王を倒し、『王者の真珠』を取り戻してほしいのじゃ!」
アシュレイ06「えっ!ぼ、僕が…魔王を、ですか?」
バートランド06「おっと、安心したまえ!無論1人では行かせたりなどせぬぞ。他にも頼もしい者たちを集めておる。実を言うと、そなたが最後の1人なのじゃ。」
アシュレイ07「ああ、そうなんですか…なら、お引き受けいたします。国のお役に立てればなによりですから。」
バートランド07「うむ、そなたの熱意に感謝するぞ!では、さっそく旅の仲間を紹介するとしよう。入りたまえ。」
ジュリエット、セレン、入場。
ジュリエット01「まあ、あなたが陛下のおっしゃっていた魔道士さんなのですね。初めまして、ジュリエットと申します。」
アシュレイ08「アシュレイだよ。よろしく。」
バートランド08「彼女は、国教会からの推薦を受けて派遣されてきている。優秀な巫女じゃ。」
アシュレイ09「国教会から?すごいんだね!」
ジュリエット02「うふふ、ノエルさんに比べれば大したことはありませんよ。」
アシュレイ10「ノエルさん…?」
ジュリエット03「この旅のリーダーを務められる方──勇者様ですよ。」
アシュレイ11「勇者か…どんな人なんだろう。きっとかっこいいんだろうなあ…」
セレン01「サア、どうだかナ。」
アシュレイ12「うわっ!?本が喋った?」
ジュリエット04「ああ、驚かせてしまってすみません。この子はセレン。わたしの魔道書です。」
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