碧の国建依別異聞
「碧の国建依別(たけよりわけ)異聞」
作 結城翼
☆登場人物
★碧の街の若者達
リョウ・・
慎吾・・
沙羅・・
葉月・・
その他、踊りの人たち、市場の人たち、見物人達など。
★訳ありの人たち
疾風・・
伊緒・・
★塩の浦の人びと
金蔵・・
奈津・・
その他塩の浦の打ち手・舞手・運搬人達
★杣の村人達
コダマ・・
犬神達・・
★その他おおぜいたち
お国巡りの人びと(巡礼)・・
警邏兵・・
黒犬・・・
★いわゆる黒幕
柏の頭領・・話の中にしかでてこない。
※歌や踊りは適宜取捨選択して決める。内容は適宜変えて良い。
☆オープニング
暗闇の中で群衆が無声音でリズムを刻んでいるようだ。
やがて竹(片手にもてる程度の長さの青竹。両端に装飾のひらひらがついている。両手に一本ずつ持つ)を打ち合わせる音(両手の竹を打ち合わせたり、他人の竹と打ち合わせたり)がリズムを刻み出す。薄暗い中、それらのリズムの圧力は耐えがたいほどになったとき、闇を引き裂くようなシャウト。
碧の街の祭りのようだ。
�T碧の街のバザール
城塞都市の名残のような、石の回廊(高低の部分がある)が巡る広場。広場から回廊に上がる階段もある。回廊の中央部は古びた城門となっており警邏兵が人の出入りを見張っているが、どうにも形式的なようだ。城門の左右には粗末な市場の店が並び様々なものを売っている。
一面の桜の花。天空から垂れ下がる、様々に色鮮やかな、長短の吹き流しのような布きれ。引き続き、街の人びとがなだれ込み、舞台に展開する。階段を駆け上がり回廊に上がる人びともいる。
碧の街の春の祭りの始まる。(見物客と踊る人びととがいてよい。見物客は回廊からも眺めている。また回廊の低層部分で踊る人がいても良い)人びとのファッションは、無国籍、時代はばらばら、でも色彩豊かでゴージャスな春のイメージを醸し出す。打ち手や踊り手が持つ青竹は両端に五色の布切れがついていて、リズムを刻む時に鮮やかに翻る。
回廊の上からや広場の見物人の中からご祝儀の紙吹雪が舞い、交差する。
●歌1 予祝の歌(豊作や大漁願い、春の訪れを祝う) 以下、でてくる歌や曲は内容を踏まえて自由につくってよい。ここにあげるのは一例。
竹を打ち合わせてリズムを刻み適宜かけ声を掛けながら、歌い踊る。
花が咲いたよ。咲いたよ、花が。
春をつげに風に乗って。
春が来たよ。もの皆生まれる春が来たよ。
山が笑ってる。鳥も歌ってる。
狩する猟師も笑ってる
船の旗が翻る。魚の鱗がきらめくよ。
すなどる漁師も笑ってる
春が来たよ。幸せ生まれる春が来たよ。
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