「普通」（潤色ver）
普通
鈴木一郎
佐藤太郎
桜小路翔馬（さくらこうじ ペガサス）
鈴木 板付き。座りながら携帯をいじっている。
佐藤 登場
佐藤 ちわーっす･･･おお、いっちー久しぶり！元気してた？
鈴木 遅いぞ！集合時間とっくに過ぎてるだろ！
佐藤 ワリいワリい。電車が遅れちゃってさ。
鈴木 それなら連絡の一つらいくれてもいいだろ。お前のスマートフォンは何のためにあるんだ
よ！
佐藤 そんな怒んじゃねーよ。今日は久々に三人そろうんだからさ！笑顔で行こうぜ！顔で
さ！･･･あれ、さくっちゃんは？
鈴木 あいつも遅れてるってさ！さっき連絡してくれましたよ、誰かさんと違って！
佐藤 悪かったって！さくっちゃん来るまで何する？
鈴木 具材調達の担当はあいつだから、何もできないな
佐藤 そうか。あ、そういえば聞いた？高橋の話。
鈴木 高橋って、中学の時同じクラスだったあの高橋？
佐藤 そうそう、その高橋と、この間久しぶりに会ったんだよ。そんでさあ･･･
佐藤の携帯が鳴る
佐藤 ワリい、ちょっとでるわ。もしもし佐藤です。お世話になっております。はい、はい･･･
あ、その件でしたらこの間、こちらで処理しておきました･･･はい、はい、なるほど。そ
うしましたら、そちらの都合の良い日で構いませんので、はい、はい、はい、かしこま
りました。はい、また、お願いします。はい、それでは失礼します。はい。ワリいな。
鈴木 あ、いや、全然いいんだけど･･･誰から？
佐藤 え？うちの会社の取引先の人。あ、それでさ！高橋の話なんだけど、いや、十年
ぶりくらいに会った訳なんだけどさ、あいつの格好がすごくてさ！まず･･･
佐藤の携帯が鳴る
佐藤 あ、ワリいな。（ここから良い声）もしもし？どうしたんだいこんな時に。え？声が聞
きたくなった？全くキミって奴は寂しがり屋の子猫ちゃんだね。愛してるよ。うん。
はっはっ！本当にキミは愛らしいな。愛しているよ。本当さ。僕がキミに嘘をつくなん
て。例えテロリストに銃口を突きつけられたとしてもありえないよ。僕にとってキミは
ダイアモンドよりも美しい、天使みたいな存在だからね。･･･うん、じゃあまたね。バイ
バイ。（ここから口調が戻る）･･･何回もごめんな。
鈴木 いや、良いんだけど･･･彼女？
佐藤 そうそう、何回も電話してくるんだよ。俺が心配とか言ってさ
鈴木 そうなんだ･･･アツアツ、なんだな
佐藤 まぁな、なんだ嫉妬か？詳しく話してやらんこともないけど
鈴木 いや、いい。それで？高橋が何だっけ？
佐藤 あ、そうそう！高橋の奴さあ、中学の頃は地味な感じだったじゃん？それがさあまず髪
型が･･･
佐藤の携帯が鳴る
佐藤 ホント何回もごめんな？（ここから甘え声）もしもし？ママぁ？どうしたのぉ？。･･･パ
パが入院したの！それで、パパ大丈夫なの？･･･良かったぁ。もぉ、すごいびっくりし
ちゃったぁ！。･･･うん。また連絡してね。うん！バイバーイ！（ここから口調が戻る）
いやあ、父親が事故に遭ったって。世の中何があるかわかんねえな。あ、何があるかわ
からないって、高橋の髪型がさぁ！
鈴木 ちょっと待て！
佐藤 なんだよ。
鈴木 え？何、ツッコミ待ちなの？
佐藤 は？何のこと？
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