時が戻る少女
「時が戻る少女」 作:スワロー斉藤
・登場人物
琴音(女) メインで登場する長女。わりとしっかりしているが、抜けているところも多い。兄弟では最年長。
蓮(男) 長男で家族の中では一番しっかりしている存在。
優佳(女) 元気で子供っぽい性格だが、内心では物事をよく考えているタイプ。次女。
父 天然なところがあり、冗談が好き。
母 少しクールだがお茶目なところもある。
ストーリーテラー 初めと最後に出てくる進行役。
・備考
0幕目と6幕目はストーリーテラーが登場します。
舞台の形式に沿ってストーリーテラーの有無や台詞の変更などをして頂けると幸いです。
●0幕目
舞台の中央にストーリーテラーが登場。
ストーリーテラー「(一礼)皆さん本日は本公演にお越し頂きありがとうございます。
さて、世の中には不思議なことがよくありますよね。実は私、不思議なことに詳しいので、
そんな物語を1つ皆さんにご紹介したいと思います。突然ですが、願いを1つ叶えられたら皆さんは何をお願いしますか。
お金持ちになりたい、名誉が欲しい、恋人が欲しい…様々な願いがありますよね。
私だったらそうですね…時間が欲しいです。時間…?おっと、そろそろ広告配りのお仕事に行かなければなりません。
その間に皆さんには不思議なお話をお届け致します。それでは、どうぞ。」
ストーリーテラー退場
●1幕目
琴音の部屋。布団で眠っている。
琴音「ん…今何時だ。もう10時か。……起きるか。」
琴音が布団から起き上がる
琴音「休日とはいえ、早く起きないと。だって今日は靴買って、服買って、そしてあの子への誕生日プレゼントを買って…(照)、寝てる場合じゃない、起きないと。」
琴音が起きようとすると母が入ってくる。
母「琴音、朝ご飯できてるから降りてきなー。」
琴音「はい、わかった。」
母退出
琴音が窓の外を見る
琴音「すこし曇ってるなー。雨降らないと良いけど。」
辺りを見渡す
琴音「あれ、おかしいな、スマホどうしたっけなー。昨日帰って枕元においたはずなんだけどバックもないぞ。」
外から足音が消えてくる。
琴音「この足音は優佳だな。いつもどたどたとやってくるんだ…」
優佳「ミラルクパーンチ♪」
一度消灯。すぐ点灯、また琴音が布団で寝ている。
琴音「ん、今何時だ。もう10時か。……起きるか。」
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