ジゲンを超えて
1 ちょっと先の未来

幕が開く。飛行場の音がする。受付型ロボット(1)が立っている。近くには飛行機(2)があり、その飛行機を科学者(4)が整備をしている。
 次元(3)が来る。

受付型ロボット「いらっしゃいませ。ジゲン飛行場へようこそ」
次元「あの」
受付型ロボット「お名前をどおぞ?」
次元「次元です。次元大輔。」
受付型ロボット「行先は過去ですか?未来ですか?」
次元「いや」
受付型ロボット「お席はビジネスクラスとエコノミークラスがございますが」
次元「えっと」
受付型ロボット「お荷物のお預けはありますか?」
次元「あの」
受付型ロボット「手荷物検査場は出発の30分前にお通りください」
次元「…」
受付型ロボット「Drink order?」
次元「…」
受付型ロボット「beef or chicken?」
次元「あの」

 何か言いたそうにしている次元を科学者が制止する。

次元「え?」
科学者「何も言わなくていい」
次元「あの」
科学者「君が言いたいことはわかっている」
次元「あの」
科学者「無理に言わんでよろしい」
次元「はあ」
科学者「どおぞ」
次元「え?」
科学者「さあ、お乗りなさい」
次元「…(飛行機の上に乗る)」
科学者「ジゲンを超えたいんだろ?」
次元「はい!」
1「令和XX年。令和なのか、もっと先の年号なのかわからないが、とにかく今より先の未来、ジゲン移動装置、通称、タイムマシンが作られた」
科学者「さあ、言ってごらん、この飛行機は君の望む時代にどこへでも連れて行ってくれる。未来でも過去でも、地球が生まれた日だってひとっとびだ」
1「タイムマシンは瞬く間に世界に広がり、人々は自由にジゲン移動を楽しむことができるようになった」
科学者「さあ、大きな声で叫ぶんだ。どこに行きたい?」
次元「僕は…」
科学者「ジゲンを超えよう」
次元「僕は、2次元に行きたい!」
科学者「もっと大きな声で」
次元「2次元に行きたい」
科学者「もっと!」
次元「2次元に行きたい!」
科学者「もっと!」
次元「2次元に行きたい!!」
科学者「もっと!」
次元「2次元!!!」
科学者「2次元!!!」
次元「2次元!!!!」
科学者「行きたいか!?」
次元「行きたい!2次元に行きたい!」
科学者「なんで2次元に行きたいんだあ!?」
次元「僕は、コミュ障だからだあああああ」
科学者「よし!行こう!君が望む!2次元世界へ!」
次元「2次元に行きたい!」
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