ドクターフィッシュと女子高生
「ドクターフィッシュと女子高生」
作 菅原悠人
登場人物
石川紗香（１７）
石川誠（４３）
石川陽子（４０）
市場の閉店後、２２時。
活気があった昼間とは打って変わって、閉店後は後片付けの音が聞こえるのみ。
誠が担当している魚エリアでは、お寿司が入っている陳列棚から、ドクターフィッシュが体験できるものまである。
ドクターフィッシュの張り紙がしてあり、１０分子供２８０円・大人５４０円と書いてある。
誠は一人で後片付けをしており、ため息や伸びをしている。
重そうな段ボールを持ったところで、後ろから紗香が制服姿でやってくる。
紗香は後ろからこっそり忍びより誠に膝カックンをする。
紗香 へい
誠 おお！？
誠はよろめき、段ボールを落とす。
その後、紗香を確認する。
紗香 よ
誠 ……
誠は紗香が現れたことで複雑な顔をしている。
紗香 夜に来たの初めてだけど、こんな感じなんだ
誠 何しにきた
紗香 来ちゃダメだった？
誠 子供が出ていい時間じゃないだろ
紗香 子供じゃないし
誠 それに閉店してる
紗香 へー
誠は片づけを再開する。
誠 よいしょっと
紗香はその様子を見ている。
紗香 へ〜
誠 ふう
紗香 ほおー
誠 はあ
誠は腰をさする。
紗香 あー、あらあら
誠 …さっきからなんだ
紗香 いやー、ジジイだなーと思ってさ
誠 はあ！？ジジイって
紗香 作業の度に、はあ〜とかよいしょって完全にジジイじゃん。しまいには背中
誠は指摘された背中をさするのをやめる。
紗香 ジジイですな〜
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