乱嘩祭
タイトル「乱嘩祭」
作・うゐ春菜
■あらすじ
体育祭前日の体育祭実行委員会幹部ミーティングが教室で行われる。男子委員が全員部活を理由に欠席し、相方の女子委員のみが集まる。打ち合わせや準備は順調に進んでいたが、体育祭当日の天候が怪しいと判り、ミーティング長引きそうになった時、ある一人の女子が早退を宣言し、『女子の友情』の崩壊の連鎖が始まる……。【平家物語】の死生観と、JKの社会を織り交ぜた、令和の諸行無常コメディ。
■メッセージ
いつの世も、諸行無常であり、盛者必衰、生きていることが奇跡の乱世。誰だって知っている。だからこそ、みんな、単純に生きたいだけなのに。
■登場人物
神崎真琴・・・・・・二年A組。体育祭実行委員会委員長。弓道部の女大将。五月六日生まれ、おうし座。AB型。黒髪ポニーテールで、姿勢がよい。硬派で真面目そうで、公正な印象を与えるが、実は極端な男子嫌いで、耳が早い噂好きの側面を見せている。
藤原沙織・・・・・・二年B組。体育祭実行委員会総務。華道部の部長。香織の姉。六月十四日生まれ、ふたご座。B型。ショートボブの髪形で、クールビューティーな雰囲気。男子に興味がなさそうで、男慣れしていない印象を与えるが、実はただの枯れ専。
姫島乙女・・・・・・二年C組。体育祭実行委員会(代理)副委員長。合唱部でソプラノを務め、歌姫とされている。十二月十日生まれ、いて座。O型。おさげの三つ編み。お嬢さんな雰囲気。男子を怖がっていそうな印象を与えているが、実は斉藤と付き合っている。
藤原香織・・・・・・二年D組。体育祭実行委員会書記。茶道部の部長。沙織の妹。六月十四日生まれ、ふたご座。B型。ショートボブの髪形で、キュートな雰囲気。双子で仲良くしており、男子に興味がなさそうな印象を与えるが、実はかなりの腐女子。
佐倉えみ・・・・・・二年E組。体育祭実行委員会審判。演劇部で男役として人気。一月二十七日生まれ、みずがめ座。A型。ショート過ぎない、色気のあるショートへア(似合っていることが大事)。女子から絶大な人気を誇り、異性にはモテないと思われがちだが、実はえげつないほど面食い。
相田舞・・・・・・・二年F組。体育祭実行委員会広報。ダンス部で不動のセンター。八月三十日生まれ、おとめ座。A型。髪色が派手で、セミロングの毛先を巻いている。ギャル、ビッチそうなど偏見を持たれやすいが、実はとんでもなく純情無垢で無知。
■各スタッフさんへ
・大道具さん・小道具さん・衣装さんへ
道具が多く、大変かと思いますが、ぜひ、現役生ならではのリアリティを追求してください。
・音響さんへ
脚本の指示以外にも積極的に和太鼓の音を駆使していただけると、より華やかになると思います。演出さんとよくよく相談して活用してください。
・演出さんへ
劇場の管理をされている方に怒られない程度に、しかし、存分にやらかしてください。
■本編■
?? いの幕 ??
【Scene 01】
舞台はシンプルな教室の風景。下手側に黒板(ホワイトボードでも可)があり、教室の前方を表す。また、舞台手舞側が窓側、奥側が廊下側となり、上手側は教室の後方となる。
廊下の風景は見えないので、パーテーション等で壁を立てる。扉まではリアルに設置しなくともよいが、教室の扉が舞台上の捌け口となるので、客席から見える範囲に十分注意して設計する。
机と椅子は最低六つずつは置いておくこと。八つ以上あることが理想的。
【平家物語】より『沙羅双樹の花の色』の群読。
各々なるべく離れた位置に立ち、全員舞台正面を向く。
真琴 「祇園精舎の鐘の声」
沙織 「諸行無常の響あり」
乙女 「沙羅双樹の花の色」
香織 「盛者必衰の理をあらはす」
えみ 「おごれる人も久しからず」
舞 「ただ春の夜の夢のごとし」
真琴 「たけき者もついには滅びぬ」
沙織 「ひとへに風の前の塵に同じ」
ストップモーションを取り入れ、それぞれ、台詞前にポーズを変える。
乙女 「遠く異朝をとぶらへば」
香織 「秦の趙高」
えみ 「漢の王莽」
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