思い出たどり
思い出たどり
登場人物
ウスイ…主人公(男)
ハルナ…主人公(女)
ウスイの父親(男)
過去のハルナ(女)見分けやすいようにセリフ欄は「は」になっています
※過去編としてセリフはわけているので別の方が演じてもいいですが、
照明の変化などで同じ人が演じ分けてもいいと思います。
ミョウギ(女)
村娘(女)ハルナの友人。※別に男でもいいです。
シラネ ※男女どちらでもよいです
ハルナ、誰もいない家の寝室で目覚める、頭痛を伴う。
ハ「…うう…こ、ここは…」
ハ「あ、あれ…私…こんなところで一体…っつぅ!あたまが…」
ハ「それに…ここどこ…?全く見覚えがないんだけど……はぁ、おなかすいた…って、そう
こうしちゃいられない!はやく都に向かわないと!!!」
ハルナ、部屋から飛び出そうとするが、ウスイの父親が入ってくる。お盆の上に水や食べ物
父「うわっと!危ないよ!急に飛び出そうとするなんて…って目覚めたかい!よかった。
このまま目を覚まさなかったらどうしようかと思ったよ」
ハ「え…あなた誰ですか?」
父「え、覚えてないの…?」
ハ「私は男性の知り合いなんて数えるほどもいませんけど」
父「まぁ、無理もないか。実際初対面だ」
ハ「?…どういうことですか」
父「私が牛車を引いて家に帰ってきたら君がここに寝ていたんだ」
ハ「は?え?私がここに?何言ってるんですか。もしかして人さらいですか。一体何が目的
なんです!」
父「いやいや違うから!ちょっと落ち着きなって」
ハ「いえ、私はこんなところにいるわけにはいかないのです。急いでいますので」
ハルナ、父の制止を聞かずに立ち上がろうとするがふらついて体制を崩す。
ハ「あれ…?」
父「おそらく空腹だろう。寝ているときしきりに食べ物のことを口走っていたし、腹の虫も
何度も鳴っていたし。てっきりおなかが減って倒れちゃったのかと思って食べ物を作
ってきたんだけど」
ハ「そ、そんなことは…」
ハルナ、お盆の上の食べ物を見る。生唾を飲み込むハルナ おいしそう
父「まぁまぁ、それでもおなかは減ってるんでしょ。まずはご飯でも食べて落ち着こうよ。
心配なら俺が先に食べるから」
暗転
父「どうかな、少しは落ち着いたかな」
ハ「ごちそう、さまでした…」
父「よく食べたね、もう空っぽだ」
ハ「う…すみません、ありがとうございます。あ、な、何かお礼を…!」
父「いやいや、いいって。困った時はお互い様だから」
ハ「そういうわけには…!!」
父「で、話は戻るんだけど、君は」
ウスイが入ってくる 籠にはいくつかの野草や山菜
ウ「戻ったー。だめだ、今日は仕掛けに何もかかってなかった。ちょっと山菜とか採りに行
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