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透けた人

　透けた人

・登場人物
夏川…春山、秋宮の同僚
春山…夏川の同僚。秋宮の彼氏。
秋宮…夏川の同僚。春山の彼女。
冬島…三人の後輩。

[会社の休憩室]

春山：もう１２月か、一年は早いな?。

　夏川登場

夏川：なぁ忘年会の日にち決めたいんだけど、希望日出してないのお前だけだぞ。早くしろよな。
春山：いや?ここんとこ最近忙しくてさ。
夏川：分かるけど、早く決めないと幹事の俺がいろいろ言われんだから。
春山：(手帳を見て)あー、今月は予定がな?。来月ならなんとかなるぞ。
夏川：それはもう新年会だろ。
春山：あ、そっか。ははは?馬鹿だな?お前。
夏川：お前だよ！！忙しいなら欠席にするか？
春山：出るよ！出る出る！もう少しだけ待ってくれよ。
夏川：わかったよ。

　間

春山：なぁ、最近どうよ？
夏川：どうって、別に普通。
春山：つまんね?やつ。
夏川：うるせーよ。お前は？
春山：俺か？俺はな...普通だ。
夏川：一緒じゃねーか。
春山：まぁな。
二人：(溜息)はぁ?。
夏川：なんのために働いてんだろうな。
春山：え？
夏川：頑張ったところで誰かに褒められるわけでもないし、大した仕事を回されないからやりがいがあるわけでもない。
　　　上司に怒られ、営業先で怒られ、ほんと嫌になるわ。
春山：そんなに自分に否定的になるなよ。
夏川：いいんだよ。俺のことは俺が一番よく分かってる。
春山：...。

　間

春山：なぁ。なにか一つだけ超能力使えるとしたらどんな能力がいい？
夏川：はぁ？なんだよその質問、子供かよ。
春山：見た目は大人、頭脳は子供、その名は、俺！！
夏川：あれだな、すごい暇なんだな。
春山：まぁな。
夏川：さっき忙しいって言ってたじゃねーかよ。
春山：今だけ特別に暇なんだよ。貴重だぞ?。
夏川：暇なお前になんの価値もねーから。
春山：なんでもいいから早く答えろよ。超能力、なにがいい？
夏川：ん?無難に瞬間移動とか？
春山：あ?テレポテな。
夏川：なんだよテレポテって？
春山：テレポーテーションだよ。決まってんだろ。
夏川：決まってねーよ。テレポテっていうとなんかフリポテみたいだな。
春山：フリポテってなんだよ？
夏川：ハンバーガー屋であるじゃん、紙の袋にいろんな味の粉入れてシャカシャカふってから食べるポテト。

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