ヨミガエリ
「ヨミガエリ」

アマミヤ アカリ(天宮 朱里)
シライシ エミコ(白石 恵美子)
テヅカ  ヨシキ(手塚 善生)
鬼/クマタニ  (熊谷)


暗転状態

恵美子「ねぇ、私たち友達だったよね」

電車のブレーキ音

アカリ「え?」

グチャリという音



少し大きめの学校のチャイムの音

アカリ「はぁっ!?(寝起きのような動き)居眠りした!やっべ!」

教室にはほかに誰もいない

アカリ「わ、わたし……ついに放課後まで居眠りしてたの……?」

鬼、教卓の中から出てくる

鬼  「ついにって前から兆候あったんですか?」
アカリ「いや、あるにはあったけど大体そういうときはヨシキかエミコが起こしてくれてたからさ……くっそ裏切り者めー!もう一緒に遊んであげないんだからー!」
鬼  「でもそもそも貴方が居眠りするのがいけないのでは?」
アカリ「違うのー!ヨシキが最近身体が冷えるって言ってたからマフラー作ってたら夜更かししちゃってさー。エミコに作り方教わったんだけど、私エミコみたいに器用じゃないから上手くできなくて〜」
鬼  「お二人とは仲がいいんですか?」
アカリ「うん!ヨシキは小学校からの腐れ縁で、口は悪いけど面倒見が良くてさ。エミコはすっごく頭が良くてなんでも器用にできて、バカな私に勉強とかいろんなこと教えてくれるんだー」
鬼  「アマミヤ様はお二人のことがとても大切なんですね」
アカリ「うん!てか、天宮って苗字で呼ばれるの久々だなー、なんかちょっと恥ずかしいかも……って、ん?」
鬼  「ん?」
アカリ「アンタ誰?!」
鬼  「うーんその質問は毎回されますけど、ここまで時間がかかった人は初めてですねー」
アカリ「てか制服じゃない!うちのクラスの子じゃないの?!」
鬼  「制服着てないと分からないんですか?」
アカリ「うん!というか、うちの学校の子じゃないってことは不審者なの?」
鬼  「不審者に不審者かって聞きます?」
アカリ「確かに!でも寝てる私を起こしてくれたからさてはいい人だな?!」
鬼  「基準おかしくないですか?」
アカリ「あっでも私の名前知ってたから前に会ったことあるのかな……うーん……」
鬼  「先に要件言ってもいいですか?」
アカリ「はいどうぞ!」
鬼  「おめでとうございます!(大声)」
アカリ「?!あ、あ、ありがとうございます!(大声)」
鬼  「なんでまだ何がおめでたいか言ってないのにありがとうって言うんですか」
アカリ「え、お母さんがありがとうをちゃんといえる子になりなさいっていつも言ってるから……」
鬼  「はぁ……」
アカリ「それで、何がおめでたいの?」
鬼  「ごほん。アマミヤ アカリ様、貴方は黄泉の国へのご臨終百億人記念として、ヨミガエリシステムの体験者に選ばれました!(拍手)」
アカリ「????選ばれしものになれたってこと?」
鬼  「そんな伝説の勇者みたいなものじゃないですけどね。黄泉の国のシステムですし」
アカリ「黄泉?」
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