幽霊少女の、本当の願い
幽霊少女の、本当の願い
田中
鈴木
三崎


田中「あっつい」
鈴木「………」
田中「あっっつい」
鈴木「…………」
田中「ふぅ〜〜、あっっつ」
鈴木「うーるさいわ!さっきからそれしか言えんのか貴様は!
田中「しゃーないじゃん暑いんだから!言葉にして放出してんの。 暑い暑いって言ってたら、言葉と一緒に熱が逃げてくの!」
鈴木「その逃げた熱は耳からこっちの身体に入って来てんの!」
田中「そうかごめんねー!………クーラーついてるよね?」
鈴木「今何度だっけ………27度だ」
田中「駄目だ 古いもんねここの」
鈴木「ね。ここも早く新しいのに取り替えてくれれば良いのに。おじいちゃんじゃんこのクーラー」
田中「これこれ鈴木さん、お年寄りは労らなければなりませんぞ」
鈴木「せやなー、いつもありがとうございますクーラー様、もう十分仕事なされましたので、どうぞ若者に後をお任せ下さいませー」
田中「((笑))」
二人は軽口を叩いてから、作業に戻る。
田中「ねぇ」
鈴木「ん?」
田中「怖い話していい?」
鈴木「駄目」
田中「なんで」
鈴木「怖いもん したければしてもいいよ?そのかわり俺、めちゃめちゃ泣きわめくよ?良いの?高校生の本気のギャン泣きみたい?」
田中「まぁまぁまぁまぁ  、言うてそんなにだから」
鈴木「本当に?」
田中「うんうん………実はねぇ、この学校、・・・幽霊が住み着いているらしいんだなぁ〜。」
鈴木「あ、ふーん、幽霊ね……それで?」
鈴木、ベタな出だしに、「あ、これ大丈夫なやつだ」と察する
田中「随分昔に、いじめられてた子が居たんだってさ。誰も助けてくれる人が、居
なかったんだって。それで、教室で、カッターナイフで首を切って死んじゃったらしいよ」鈴木「どこの教室?」
田中「さぁ?もしかしたら、この教室のどこかかも・・・・」
鈴木「ふーん」
田中「で、その子はまだ未練が残ってたせいで、今でも遊んでくれる人を探して、学校の中を彷徨ってるんだってさー………」
鈴木「………田中・・ちみは語りが下手ねぇ」
田中「あれ、ダメ?」
鈴木「うん。…でもさ、幽霊って本当にいたら面白いよね」
田中「うん、怖いは怖いけど、それはそれとしていたらロマンあるよ。あーあ、どっかに幽霊落ちてないかな」
鈴木「落ちてはいないと思う」
三崎「落ちてますよ」
幽霊の三崎、隠れていていきなり登場
鈴木、田中「うわぁぁぁぁぁぁ!!!」
三崎「うわぁぁぁぁぁぁ!!!」
田中「うわぁぁぁぁぁぁ!!!」
鈴木「うわぁぁぁぁぁぁ!!!」(3人、その辺を走り回るなり、アドリブでいろいろリアクションを。)
三崎「うわぁぁぁぁぁぁ!!見えてます?私の事見えてます?うぇーーーーー??!!」
田中「みみみみみえてるよびびびっくりしたー!!誰きみ?!」
鈴木「はー、はー、うん、本当に誰よ、脅かさんでよー。」
三崎「いやー、申し訳ない。誰かと言いますと、お話にあった通り、その、あの・・幽霊ですけど・・・・へへ」
鈴木「お………おう」
鈴木、三崎の事を厨二病的なアレかと思い、反応に困る
田中「あー、君幽霊なのね、ふーん…」
三崎「カッターナイフで手首切ったりはしてませんがね。だいぶ昔から、ここに住み着いてます。」
鈴木「幽霊なのに、脚はあるんだね」
三崎「そういうタイプらしいですね」
田中「幽霊にしてはくっきり見えすぎじゃ無い?」
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