赤い喉元
赤川(アカガワ) 男
勝木(カチギ) 女 
佐渡(サド)両 
祐(ユウ) 男 
星(セイ)/ アナウンサー 両
翠(スイ) 男 





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ある大学。
ある部屋から場面は始まる。
一つの机に会している4人の学生…
文学サークルに属している学生達。
一人が出し抜けに話す事から始まる。



赤川「…どうして血って赤いんだろう」

星「血中のヘモグロビンの色だよ。そんな事も知らないのか、馬鹿」

赤川「あ…そういうのじゃなくて…」

星「ハハ、馬鹿呼ばわりが悔しいからってそんなにいきり立つなって」

勝木「ちょっと、星。また赤川を馬鹿にして…やめなさいって言ってるでしょうに」

星「うるさいなぁ…大体口煩いんだ、お前は。
そんなんだから『お局さま』なんて陰で言われるんだよ」

勝木「何だと、このッ…」

祐「ハイハイ、そこまでだ。喧嘩はやめろ」


祐、間に入る。
引き剥がすようにして勝木を座らせる


祐「星。お前は口を糊するようにしろ。勝木も。コイツの性格は良くわかってるだろう?そんな、毎回毎回カッとなるんじゃない」


ここに一人の男が入ってくる。
佐渡。


佐渡「それを言うなら『口を噤む』だろう、祐…『口を糊する』はやっとこさ生活を成り立たせるって意味だ」

赤川「アっ…佐渡くん…」

祐「よう、未来の大先生。
原稿は終わったのか?」

佐渡「まぁ殆どな…これから添削地獄だが。…しかし、血が何故赤いのか、か。
また面白い事を言うな赤川」
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