魔法のツボ
『魔法のツボ』
作:伊佐場武


魔人































―曲と共に幕開き
―ツボとにらみ合うように座っている男
―男は掃除中のような格好、ツボの横にはツボの入っていた箱が置いてある。
ー幕が開ききり、曲F.O.

男   押入れを片付けていたら、とんでもないものが出てきた。・・・(ツボを手に取り)このフォルム・・・、この紋様・・・、間違いない、これは魔法のツボだ!・・・だとすれば、ここからなんでも願いをかなえてくれる魔人が出てくるはずだ。・・・(ツボを持ち体勢を決め)よし、いくぞ。・・・(ツボをこすり)いでよ、魔人!!「(何かしらの呪文を唱える)!!」

ー何もおこらない

男   ・・・。

ー男、ツボの中を覗いたり、叩いたり、逆さにしてみたりする。
ーでも、何もおこらない

男   ・・・ま、そりゃそうか。ふざけてないでさっさと終わらせるか。・・・それにしてもあんなヘンテコなツボ、持ってたっけ・・・?

ーツボを置いて片付けに戻る男。その前を魔人が走りながら横切る
―魔人の様子をうかがう男。
ー水を流す音が聞こえ、再登場し、再びはける直前で男が呼び止める

男   ちょ、ちょっとちょっとちょっとー!
魔人  ん?・・・・・・・・・誰??
男   お前こそ誰だよ、突然人の家に上がりこんで、トイレ使って・・・。
魔人  え?何何??見えちゃってる系?私のこと見えちゃってる系?都市伝説とか信じちゃってる系?おまじないとかやっちゃう系?
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