卵焼きって美味しいよね
卵焼きって美味しいよね!
明転
玉子・お母さん 声だけ
母 「玉子ーご飯できたわよー」
玉子 「わーい!ご飯何?」
母 「今日はオムライスよー」
玉子 「わーい!!!」
AがBを追いかける形で登場
A 「オームオムオムオム!!!我が名はオムライス星人!!貴様もオムライスにしてやろうか!!」
B 「うわー!!」
A 「オムオムケチャップー!!!(ビーム)」
B 「うわー!!!」
Bしばし沈黙
B 「オームオムオム!!」
A 「オームオムオム!!この調子で全人類をオムライスにしてやるオム!!いくオムよオム一号!!」
B 「一号…。そうか!思い出したぞ!俺は!!!」
B脱皮
B 「俺はずっと卵という殻に籠って自らを殺していた只のチキンだった。でも今の俺は違う!!卵の殻を破り捨てた俺は…チキンライスだ!!!!」
A 「チキンライス!!?まさか貴様があのチキンライス族の生き残りだったというのか!!!」
B 「ぬかったなオムライスよ!!貴様らが我が同胞にした仕打ち!!忘れてはおらぬぞ!!!」
A 「クソゥ!!人類オムライス化計画の前にこんな障壁が立ち込めていようとは…」
B 「フハハ!!消えろ!オムライスーー!!!!!」
玉子 「お母さんー!卵が載ってないよー!!」
母 「あ、ごめんごめん。今のっけたよ。」
Bフリーズ
A 「え?」
B 「オム?どうしたオムか?」
A 「えー!ま、まぁ何も覚えてないならそれでいいオム。行くオムよ!!」
B 「え?何があったオム?ってかなんで私は記憶がないオム?何か思い出せるような…」
A 「ま、まさかまた…」
B脱皮しかける
A 「そうは卵がコケッコーだオム!!」
Aバケツの中身をかける
B 「あ…」
A 「衝撃を与える事でキャンセルする…。これが進化Bキャン!!!」
B 「ふっふっふ…まだまだだな。」
A 「なんだと!?」
B 「あえてオムライス状態で液体をかぶる事で私は超進化を遂げたのだ!!!」
A 「まさかその形態は…」
B 「そう!私はオムライスのその先、オムハヤシに進化したのだ!!!」
A 「OMUHAYASI!!!???まさか進化時に液体をかぶることがオムハヤシへの進化条件だっただと…」
B 「そう、図らずもお前は私を最終形態へと押し上げてくれた…。せめて一思いに楽にしてやろう。」
A 「うぅ…」
B 「さっきまでの威勢はどうした?」
A 「だが…俺にも負けられない理由がある!!」
B 「無駄だ、ただのオムライス風情がオムハヤシとなった私を倒せるはずがない!」
A 「それはどうかな!俺がただのオムライスだといつから錯覚していた!?」
B 「ふ、ハッタリもいい加減に…」
玉子 「おかーさん、私フツーのオムライスのほうがいいー!!」
B 「な、バカな!?なぜ私が選ばれない!?」
A 「ぬかったなオムハヤシよ…。ハヤシライスソースは主原料のトマトの酸味と独特なエグミで嫌いな子供も多い。」
B 「ぐ…。しかしそれだけでよりDXに見える私がただのオムライスに負けるはずが…。」
A 「さっきも言っただろう、俺はただのオムライスじゃねぇ。」
B 「まさか貴様!?!?」
A 「そう!!!俺の中身のチキンライスには!!グリンピースが入っていないんだヨォ!!!!!!!!」
B 「クソゥ!!!そこまで計算ずくで俺をこんな姿にしたってのか!?」
A 「いいや、お前がオムハヤシになったのは偶然だ。あれはマジにビビったぜ。」
B 「じゃあ俺は最後までついてなかったって事かよ…」
B崩れ落ちる
A 「バカ言ってんじゃねぇ!!!」
ABの胸ぐら掴んで立ち上がらせる
A 「この勝負は相手が子供だったから俺が勝ったんだ。相手が大人だったら俺は惨敗だった。」
B 「馬鹿野郎!!!でもだのだってだの慰めの言葉はいらねぇんだよ!!!」
A 「ふ、まだ元気そうじゃねぇか。」
B 「当たり前だ!この程度でくたばって洋食が名乗れるかってんだい!」
A 「じゃあ行くか。」
B 「おう、奴らが待ってる。」
A・B 「食卓へ、そして彼らの血肉となりに!!!」
暗転
玉子・母「いただきまーす。」
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