秋の夜長に
秋の夜長に
高橋:男
西原:女
小島:男
なんかあって共同生活してる人達。
高橋 リビングでお茶を飲みながら本を読んでる
小島が入ってくる
小島 あ
高橋 おう
小島 まだ、寝ないの?
高橋 いや、ちょっと寝られなくてさ。小島は?
小島 俺も。麦茶ってまだ残ってる?
高橋 ああ、あったと思うよ。
小島、冷蔵庫から麦茶を取り出して飲む
高橋 コップ位使えよ
小島 洗い物増えるじゃん
高橋 まあいいけど。もう寝る?
小島 あー、どうしよっかな。
高橋 …もう2時か。
小島 そんな時間か。
高橋 腹、減らない?
小島 あ、空いてるかも
高橋 なんか作ろうか。なにがいい?
小島 …ナポリタン
高橋 ナポリタンか。また深夜にハイカロリーな物行きますね〜
小島 いいじゃんか。なんか、食べたくなってさ。
高橋 いいですよ、作りましょう。そんなに多くは食べないでしょ?
高橋、パスタを茹でる準備をする しばらくは作業しながら話をする
小島 うん。高橋はナポリタンでいいの?
高橋 愚問だね。俺はナポリタンには一家言あるんだから。
小島 まじで。
高橋 マジマジ。実家が洋食やだったからさ。
小島 そうなんだ。初耳。
高橋 あんまり言わないからね、自分のこと。
小島 そうだよね。そう言われると、高橋のことあんまり知らないかも。
高橋 秘密主義やってるからな
小島 なら仕方ないな。ていうか実家が洋食屋やってるっての凄い納得するわ。
高橋 そう?でもこっち来てからコック帽被ったこと無いぜ?
小島 そういうことじゃないだろ。料理全般的に上手いし。なんとなくキッチン似合うし。
高橋 あんまり褒めるなよ。まあ、小さい頃から仕込まれてきたから、多少はね。
小島 …実家の洋食屋、継がなかったの?
高橋 おお、聴くね〜
小島 まあ、深夜ですし
高橋 うん。継がなかったよ。俺、あんまり料理上手くなかったみたいだし。
小島 そんなことないだろ。いつも美味しく食べさせてもらってますから。
高橋 ありがと。お世辞でも嬉しいよ。
小島 お世辞じゃないって。
高橋 お、そろそろ茹で上がったかな。よっと。
小島 パスタの湯切りってさ、いい匂いするよな。
高橋 うん。小麦のいい香りするよね。うんうん、いい感じに固い。
小島 アルデンテってやつですか?
高橋 残念ながら芯は残しておりません。ちょっと炒めるので普通目に茹で上げた方が美味しいのよ。
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