ハイスクール・ピーチボーイ
〜都内某所の共学高校で繰り広げられる桃太郎物語〜
『ハイスクール・ピーチボーイ』
必要キャスト数:16人(社交部部員5名)-21人(社交部部員10名)
登場人物:
・桃原祐太郎(男):生徒会執行部の後輩。正義感にあふれる真面目な少年。
・芝京太(男):生徒会長。温厚なムードメーカー。やや平和ボケ気味。
・川上ひかり(女):副会長。面倒見がよいしっかりもの。元ヤン疑惑あり。
・犬橋明日香(女):弁論部部長。物腰は柔らかいが発言内容はしたたか。
・雉ヶ谷海人(男):パソコン部部長。マイペースでつかみどころがない。
・猿山龍之介(男):帰宅部部長。直情的な不良。世界で1番川上が怖い。
・鬼塚姫子(女):社交部部長。明るさとノリの良さで絶大な支持を集める。
・DJ(男):社交部部員。DJ担当。寡黙でクール。
・配達員:スーパーの配達員。
・社交部部員:人数不定(5-10名程度を推奨)。社交部の部員。姫子に従う。
・放送部員:放送部の部員。声のみの出演。
・ナレーター:物語のナレーター。声のみの出演。
◯第1幕 生徒会室
【シーン1】イントロダクション
ナレーター(声)「むかしむかし---と言うにはこの物語は現代的なのですが、まあおとぎ話の定番ですから、あしからず。ある都内某所の共学高校に、ひとつの部活がありました。その部活の名は---」
放送開始の音。
放送部員(声)「これから、お昼の放送を始めます。今日流す曲は---ヒッ!しゃしゃしゃ、社交部の、鬼塚さんからのリクエストで---」
鬼塚(声)「そんなんじゃ全然ダメ、貸して。」
放送部員(声)「お、鬼塚先輩、困ります!今放送中で---」
鬼塚(声)「なんか文句あんの?」
放送部員(声)「いいい、いえ!」
鬼塚(声)「そ。よっしゃ、社交部のみんなー!アゲてくよー!DJ!」
DJ(声)「あいよ。」
音楽がかかる。
ナレーター(声)「校内最大の部員数を抱える社交部は、生徒会予算のほとんどを独占していました。
他の部活は廃部寸前で苦しみ、生徒会執行部は日々資金繰りに明け暮れていました---」
【シーン2】生徒会執行部の日々
舞台中央に机と椅子が2セット、舞台下手に書類がある。
舞台上手に立ち、室外の誰かと会話している芝。
舞台下手に座り、書類を整理している川上。
明転。
芝「ゴメンな、どうがんばっても3,000円が限界で。次までにはなんとか頑張るからさ。ホントゴメン。」
川上「誰だった?」
芝「ゴスペル部。大会の交通費が足りないんだってさ。」
川上「またか…マジどうしよう。」
芝「まあまあ。落ち着けって、川上。」
川上「芝は落ち着きすぎだから。おじいちゃんかっつの。このままじゃ破産だからね、破産。」
芝「まあな。でも、それをなんとかするのが、俺たち生徒会執行部の役目だろ?」
川上「わかってる。」
芝「じゃ、俺ぼちぼち行くわ。」
川上「ん、あたしもそろそろかも。後でね。」
芝、川上、退場。
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