私は死神になりたい
「私は死神になりたい」
作 菅原悠人
登場人物
・女1
・女2
公園、ベンチが一つ置いてある。
女1、ベンチに座っている。
女1 私ね、小さい頃から幽霊が見えるんだ
女2 へー!それでそれで!?
女1 人に見えないものが見えたり、普通は感じないものを感じてた
女2 それが幽霊?
女1 そう
女2 お姉さん凄いね!なんかアニメみたい!羨ましいな〜
女1 でも周りから気味悪がられてさ、私から離れていった。親もね、私のこと邪魔に思ってたと思う
女2 えー、凄い力なのに
女1 なんでこんな目にっていつも思ってた。幽霊なんて見えても恐いだけだし
女2 ふーん、恐いね
女1 良いことなんて一つもなかったよ
女2 一つもない、か
女1 幽霊になるのってさ、生きてる時に後悔が残ってるからだよね?
女2 知らないよ〜、何で私に聞くの?
女1 私が見えることが分かると縋ってくるよ。無念を晴らしたいって
女2 そうなの
女1 でも私にはどうすることもできない。ただの人間だから
女2 そう
女1 ねえ、どうしたらいいのかな?
女2 私に聞かれても
女1 あなたなら分かるはず
女2 そんなこと言われてもな
女1 死神の、あなたなら
女2 死神?私が?
女1 うん
女2 違うよ?
女1 別に嘘つかなくていいよ、言いふらすとかそんなことしないから
女2 って言われても、私ただの中学生だよ?
女1 ……
女2 ほら見てよこの服装
女2、制服をアピールする。
女2 死神だと思う?
女1 ……幽霊と話してた
女2 話してた?話してるの見てたの?
女1 さっきあそこで
女2 見間違えじゃないかな?私独り言多いし大きいんだよね〜、クラスの友達にも言われるんだ
女1 成仏、させてた
女2 本当にお姉さんはアニメが好きなんだね〜、私も好きだよ
女1 ……
女2 それに幽霊と話せるだけで死神だって言うならお姉さんも死神ってことになるんじゃない?
女1 ……
女2 お姉さんが幽霊見えても私は見えないから、残念だけどね
女1 そう
女2 今度幽霊のこと教えてよ、気になるし!
女1 ……
女2 じゃあ宿題があるから帰るね、またね
女2、帰ろうとする。
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