夜と遊園地
「夜と遊園地」
原案:結城 祐輔 作:立花ふみと
登場人物
〇 Aさとる(男)
〇 Bちひろ(女)
〇 Cあんご(男)
〇 Dふたば(女)
〇 猫ネコ (女)
〇 Fエキストラ(男)
〇 Gエキストラ(男)
舞台
コの字型の客席。
奥に横に長い高見。平台を組む。
補足
ネコの鳴き声はあくまで文字化しているだけなので、自分なりの鳴き声をぜひ見つけてほしい。また、、わりと恒常的に鳴いているイメージ。
セリフの言い回し、言いよどみ、語尾等は、役者の言いやすさで自由に変えて構わない。しかし、時々ある言葉遊び、韻の踏みなどはなるべくそのままを希望する。
役者間で連携が取れるならば、各所で用意されたアドリブ挟んで各々面白くしてほしい。
# シーン1
猫「前述します。この物語は何のテーマもありません。何のメッセージもありません。この
物語で皆さんになにもお伝えしたいことが無いということを皆さんにお伝えします。
なのでリラックスしてください。安心してください。皆さんがこの物語を観終わった後」
D「なんだこれ?」
猫「とか」
D「結局これ何が言いたかったんだろう?」
猫「とか、そんな感想大歓迎です。後々のそんな感想大満足です。その代わり、笑うべきところで笑ってください。この物語は皆さんの反応で成り立っています。皆さんの温かさで成り立ちます」
猫「彼がこの物語の主人公。もりさとる。17歳、華の高校二年生」
A「どこにでもいる平凡な男子高校生さとるです」
D「王道設定」
猫「身長180センチメートル、体重66キログラム」
D「でけえ。高校生にしてはでけえ」
猫「えー演出の都合上そのあたりは目をつむってください。血液型O型。うお座。好きな食べ物はオムライス。好きな女優有村架純。さらに大の動物好きで猫を一匹飼っている。そんな彼の際立つ特徴が」
D猫「「彼女いない歴イコール年齢」」
猫「であること」
A「別に俺は彼女ができなかったわけじゃない。俺が彼女を作らなかっただけだ」
猫「というのがいつもお決まりの言い訳」
A「小学校の頃だって、バレンタインそれなりにチョコレートもらえた。義理だけど。あ、今年だって三個ももらえたし」
猫「母親と」
D「妹と」
D猫「「おばあちゃん」」
A「うるさい。そうだよ、モテないんだよどうせ俺なんて」
C「そんなのをいつまで続けてるんだ?」
A「え?」
C「そんなのをいつまで続けるんだ」
A「あ、お前は、親友」
C「そう俺は親友。さとるの親友あんご。お前さあ」
A「ん?」
C「好きなんだろ、ちひろ先輩のこと」
A「・・・」
C「ずっと、好きだったんだろ」
A「・・・ああ、好きだよ」
C「じゃあ告白しちゃえよ。一体なんの問題が」
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