尽生
登場人物
女子高生
中年男性
ニート
天使
助手(妻・母・綾)(♀)
― 幕 ―
舞台は壁などで三つに分けられている。(ただし、間を行き来できるようにはなっている)舞台中央、中年男性がいる。何故ここにいるのか分からない様子。
上手側より女子高生が登場
女子高生「すいませーん……。あのー……。誰かいませんかー……?」
中年男性「あ!あの」
女「うわっ!えと……、誰か、いるの?」
中「あ…はい。あー、とりあえずそっちに行ってみましょう」
中年男性、声のした方に向かおうとする。
女「ちょ、ちょっと待ってよ!」
中「?どうしました?」
女「あんた、誰?」
中「は?僕は…」
女「私をこんな所に連れてきて、どうするつもり?」
中「はあ!?」
女「言っとくけど、誘拐してうちに身代金せびろうたって思っても無駄だから」
中「誘拐!?」
女「私父親とすごく仲が悪いの!あいつがお金出すとかありえないから!」
中「ちょっと待ってくれよ。誘拐って何のこと?」
女「大体、なんなの?ここ…。無駄に広いし…。何も無いし…。そのわりに、人工的というか…」
中「お、おい!とりあえず落ち着けって…!」
女「動かないで!」
中「…」
女「いい?その壁からちょっとでも出たら許さないから」
中「なんなんだよ…」
呆れ返る中年男性。下手側よりニート登場
ニート「えっと…。すみません」
女「何!?誰!?…仲間!?」
二「は?」
中「悪いんだけど、彼女を説得するのを手伝ってもらっていいかな」
二「…説得?」
女「口車に乗せて連れて行こうとしたって無駄だからね。私そんなにバカじゃないから」
二「…何言ってるんですか?」
中「さっきからずっとこの調子なんだよ」
二「………バカ?」
女「バカって言うな!」
中「まあ、彼女は置いとくとして…。君はここがどこだか分かる?」
二「さあ…」
中「えっと……とりあえず、そっちに行ってもいいかな」
二「はあ……」
女「ああああああ!!!ちょっ…」
中「なんだよ、うるさいなあ」
女「分かったわ。あんた、そこの人も誘拐するつもりなんでしょ!」
中「はあ!?」
女「そこの人と仲間じゃないって言うなら、それしか無いじゃない」
二「そうなんですか!?」
中「は?」
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