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代行返事局

【代行返事局】

キャスト

本多　裕（ほんだ　ゆう）…局員。

細川　鈴（ほそかわ　すず）…局員。

高松　道人（たかまつ　みちと）…依頼人。

高松　華…（たかまつ　はな）…道人の妻。

高松　茜…（たかまつ　あかね）…道人と華の娘。

代行返事局…都合の悪い人のために、代行で返事を書くサービスを行っている。
　　　　　　恋文からビジネス関係まで幅広く取り扱っている。

舞台は、代行返事局の受付。裕と鈴は座っている。　全体照明

裕：今日は、どんな仕事が来ると思う？

鈴：私は、客が来た途端に事務室に逃げるから知らない。
　　片付けないといけない仕事もあるから、受付から退散するよ。

裕：うわっ、客が来た途端に逃げるとか最低なやつ！

鈴：だって、ここではコミュニケーション能力よりも文才の方が重要だから。
　　依頼通りの手紙を書いたり、書き方指南をすればＯＫ。

裕：でも、返事の代行は難しいよな……。

鈴：そんなんで、よくここに来たね。

裕：今更、新しい就職口を探す気になれないからさ。
　　それに、ここで働くのは楽しいんだよ。

鈴：ここが潰れたら、どうする？

裕：その時は、作家になりたいと思っている。

鈴：その程度の文才で？

裕：何だかんだいって、俺が一番人気あるし、満足度アンケートも一番なんだぞ！

鈴：お世辞に決まっているじゃない。

裕：客を見た途端に、事務室に行く人には言われたくないわ。

鈴、上手の方を見る。

鈴：おっと、招かれざる客が来たから休むか。

裕：勝手に決めつけるな。相手をしろ。

道人、上手から登場

裕：いらっしゃいませ！

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