10万円狂詩曲
10万円狂詩曲(ラプソディ)
古澤 春一

登場人物

・ミラクル三宅
超能力者。念力であらゆるものを出現させることができる。風貌は怪しげで金髪のスキンヘッド。
派手なステージ衣装を着ているが人を見かけで判断してはいけない。
全日本超能力者協会東海支部所属。家族などのプロフィールは公開していない。

・稲垣ショウタ
高校生。妹がいる。靴の底がない。リンスは3日に1回。パンツは2着しか持っていない。
カッターシャツのボタンはしじみ。マクドナルドに行く時は必ずガムシロップを持ち帰る。
ちなみにガムシロップとは、砂糖シロップに結晶を防いで粘性を増すためのアラビアゴムを加えた甘味料。つまり私たちは、コーヒーにゴムを入れて飲んでいるのである。

・山口ダイスケ
高校生。稲垣ショウタの親友であるが、親友の定義というのは難しい、例えば小学生が言う親友というのは
ダイスケの両親は宮沢賢治のファンなのでダイスケにも初めは、ケンジとつけようとしたが、
そうすると山口ケンジとなってしまい“山口県人”とからかわれてしまうおそれがあるため、やめた。
ちなみに、ダイスケという名前は早稲田実業のエースとして甲子園を湧かせ、後にヤクルトでも活躍した荒木大輔投手からとっている。しかし、こちらのダイスケは小・中・高と一度も野球部に入ることなくやってきたため野球が苦手である。

・滝沢ケンジ 
高校生。偶然にも彼の名前はケンジであるが、これは大槻ケンヂからとったものである。
本来なら「ヂ」と書くべきであるが、小学2年生のときに遠足の途中、大きく「ぢ」と書いてある看板に遭遇し、クラスメイトにからかわれたため、以降、振り仮名には「ジ」を使っている。
収集癖があり、何でも拾ってくる。そのためこの部室は彼の拾ったガラクタでいっぱいである。
最近は主にぬいぐるみ関連を集めている。ただし布製品は拾っても使いたくない、というのが大方の日本人の意見であると思う。しかし、世界に目を向けてみると、貧しい国々では
あまりにも落ちているものを拾うため「拾い子」というあだ名がつき、それを真に受けて懇談会で母親に尋ねた小学校教師がいる。

・岡田さん(旧姓 松本潤子)
高校生。ニュートラルな存在。古代より社会から排除されることの多い存在であったが、近年では同業者の芸能界での活躍などから一定の市民権を得ている。とはいうものの、結婚や就職といった局面では未だに障害が多く、差別を受けることもある。今後21世紀の新しい社会を築くためにも避けられない課題である。
行きたい国は、イギリス、タイ。好きな歌手は、エルトン・ジョン、フレディ・マーキュリー。
カラオケの十八番は「もう恋なんてしない」

・三宅コウイチ
高校生。手品が趣味で将来の夢はラスベガスか?潟[ブラで働くこと。しかし、このことはまだ誰にも話していない。
現在日本のマジック界は、マギー司郎率いるマギー一門とプリンセス天功率いる引田一門が覇権を争っているが、勢力は未だ拮抗している。ちなみにMr.マリックは弟子をとっていない。

・田中ちひろ
高校生。正直者。鼻歌を歌うことが好き。

・コカ・コーラの人
本名は三矢ぺぷ志。おっちょこちょいな性格から仕事をクビになることが多かったが、この不景気のあおりを受けて、なかなか再就職できずにいた。そんな折、親戚のおばさんの紹介で見つけたのがこの仕事である。
結局、彼はだまされやすい人間であるが、おっちょこちょいでだまされやすい人間でも幸せに生きてゆくことのできる世の中が、いい世の中なのだと思う。

・稲垣妹子(まいこ)
小学生(  )。稲垣ショウタの妹。その不憫さ、そのけなげさといったら、それはもう筆舌に尽くし難い。なので書けない。

※実際には登場しない人物が含まれます。
※岡田さんは男性が演じます。

・舞台はある高校の部室。昼休みからその日の放課後までの物語。
・部室はごちゃごちゃとしいて、ガラクタがたくさん置いてある(ぬいぐるみが多い)
・運動部ではないが、一見どんな部かはわからない。
・壁にはポスターがたくさん貼ってある。
※映画『サマータイムマシーン・ブルース』参照
・大机は中に人が二人隠れられる大きさ。テーブルクロスで中が見えないようになっている。
・部員はジャニーズとしりとりについての研究をしている。
・ちなみに作者が小学校3年の時の友達の名前が「かずま」と「まさし」であったため、「かずま→まさし→しゅんいち」ということで「しりとりトリオ」と名乗ったことがある。が、それはまた別の話。

――― フリッパーズ・ギター『恋とマシンガン』イントロC・I
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