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Predicution

クリスマスの夜

A神田小雪（かんだこゆき）
B真野（まや）
C結華（ゆいか）

机に突っ伏しているA。なぐさめてるB。入ってくるC。

Cただいま戻……どうしたの？
Bあぁ結華おかえり。小雪ちゃん彼氏に今日振られたんだってよ。クリスマスなのに。
Cはぁ、またか。去年もあったよね。
Aうわぁぁぁ！！またって言うなー！
Cはぁ…玄関でハイヒール見かけた時点で怪しいとは思ったんだよね。つか、なんとなく前々からこうなりそうな予感はあったし。予知能力？
Bあぁそう言えば勝手に小雪ちゃん家に入れちゃってごめんね。
C別にいいよ。うん。で、そこで突っ伏してる人。何か言いたいことは？
A…もう私はダメです。消えます。ありがとうございました。
Bあ、あとちょっとで仕事関係の用事で抜けるから。
Cオッケー
A聞けよ！結華も真野も！愚痴とか悩みとか言いたいんだからさ！
B悩みをこんな彼氏出来たことない人に言っても良い回答は期待出来ないよ？
Cまぁそれでもいいなら事情は聞いてあげてもいいけどね。
Aうーん。…まぁ、とにかく聞いてほしいかな。彼氏の司君ってわかるでしょ？前に話した。
Bあぁあの小雪ちゃんが言ってた背の高いイケメンで胡散臭い男？
A別に胡散臭くないよ！でね、今日の昼に待ち合わせをしてたんだけどさぁ、デートかと思ってたら待ってたのは別れ話だったのさ。「このまま付き合い続けるとなんか不幸なことが起こりそう。」だってさ！意味分かんない！
B確かに訳が分からないなぁ。
Aまた今年もクリぼっちかぁ。
Bクリぼっち？
Aクリスマスにひとりぼっちってこと。
B別に今ひとりぼっちじゃないじゃん。
Aそうだけどさぁ...。
C小雪何人目の彼氏だったっけ？
A……14人目。
Cクリスマスにデートできた回数は？
A………ゼロ。
B…小雪ちゃん元彼の数も異常だけど、それよりもクリスマス運なさ過ぎなのがすごいよね。
Aうわぁぁぁ！！
C…ここまでひどいと、小雪呪われてたり取り憑かれてたりしてるんじゃない？
B呪い？
C…怨霊とか、妖怪とか？
A怨霊…クリスマス……怨霊ってわけじゃないけど、10年前のクリスマスに死んだおじいちゃんかも…。
Bおじいちゃん？
Aうん、70歳にしてゲイに目覚めたおじいちゃんがいたのよ。
Cなにそのある意味強烈なおじいちゃん…。
Aうん。88歳まで生きてたおじいちゃんがね、今はもうないけどあのでっかい病院あったじゃん。えーっとなんだっけ。
B……大正病院？
Aそうそれ。そこで十年前のクリスマスにおじいちゃんが死んじゃったんだ…。まぁあんなおじいちゃんだったけど、優しくて昔は忙しい両親の代わりによく遊んでくれたな。クリスマスに幽霊の類ならそれだったりして？
B　１０年まえってことは15歳？
Aうん。
B初の彼氏は何歳のとき？
A　４歳。
C次は？
Ａ８歳。
Ｂクリスマスは?
Ａいたことない。

沈黙

A……いや、おじいちゃんのせいじゃないんじゃないかなぁ？だって１６歳になる年にできた彼氏は４人目だったよ？
Bませた子だったんだね…小雪ちゃんって。
C小雪…恐ろしい子ッ！(白目)
Aうるさいなー。あーあ。なんでいつもクリスマスに彼氏がいないんだろ。
Cもういいじゃないの。こうして集まってる時点でくりぼっちってわけでもないんだから。

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