待チ人
待チ人
作:山葵

あらすじ
神社で待ち人を待つ女の人と雨宿りしにきた男の短いお話。

登場人物
時雨(しぐれ) 女
神社で待ち人を待っている。

喜雨(きう) 男
突然の雨に神社に雨宿りにきた男。


幕開く
夜。雨が降りしきっている中、時雨が上手側にある神社の屋根の下で傘をさして立っている。
すると下手から男が走ってくる。そして神社の屋根の下に入る。どうやら雨宿りのようだ。 しかし、喜雨は時雨の存在に気が付かない。

喜雨「はぁ…弱ったな……急にこんな大雨が降るなんてなぁ……」

(しばらくの沈黙)

時雨「あの…大丈夫ですか?」
喜雨「え…?うぉ…!?」
時雨「あ…!すみません!驚かそうとは…」
喜雨「え…!?いや、大丈夫ですよ!」
時雨「そ…そうですか……」

(しばらくの沈黙)

時雨「…お名前は?」
喜雨「え?」
時雨「お名前です。」
喜雨「あぁ…喜雨って言います。」
時雨「喜雨さん…いい名前ですね。」
喜雨「いえいえそんな…あなたのお名前は…?」
時雨「時雨です。」
喜雨「時雨さん…そちらもいいお名前で…」
時雨「ありがとうございます。」

(少しの沈黙)

喜雨「…雨、すごいですね…」
時雨「そうですね……雨宿りですか?」
喜雨「はい。今日うっかり傘を忘れてきちゃって…帰る時は降っていなかったので天気もつかな?って思ったんですけど…やっぱり無理でしたね…(苦笑いを浮かべる)」
時雨「(笑みを浮かべて)ふふっ…!そうなんですか。でも、多分すぐ止むと思いますよ。この雨、降り方が通り雨なので。」
喜雨「そうなんですか……あなたは何をしているんですか?傘も持っていますし…もう夜も遅いですし、早く帰った方がいいですよ?」
時雨「大丈夫です…私、人を待っているので…」
喜雨「この時間に神社でですか?」
時雨「はい。」
喜雨「珍しいですね…」
時雨「えっ?珍しいんですか?」
喜雨「だって、普段は人気のない夜の神社に人が居るんですから…そりゃ…」
時雨「へー…そうなんですか……」
喜雨「あれ?時雨さん。この辺りの住まいじゃないんですか?」
時雨「はい。」
喜雨「じゃあなんでここで待ち人を…」
時雨「彼氏がここで待っていて欲しいって言ってて…」
喜雨「彼氏…ですか?」
時雨「はい。彼氏がこの周辺に住んでいるんです。」
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